(※写真はイメージです/PIXTA)

都心の一等地にあるタワマンは誰にとっても憧れです。不動産価格が高騰する今、「この先、価格は下がるのだろうか?」と様子見をしている人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、不動産コンサルティング会社〈さくら事務所〉の創業者である長嶋修氏(さくら事務所)の著書『マンションバブル41の落とし穴』(小学館)から一部抜粋して、一等地のタワマン市場の現状と、この先の見通しをご紹介します。

都心の新築・大規模・タワマンが大人気

目下、人気が高い不動産の特徴は次の4点に集約されます。都心、駅前・駅近、大規模、タワー。つまり、都心の駅周辺の大規模タワマンが大人気だということです。

 

かつては郊外の一戸建てに住むことがステータスでしたが、今は都心のタワマンに住むことがステータスです。比較的収入の高いパワーカップルなどの実需に加え、富裕層や国内外の投資家も条件を満たす物件を求めており、引き合いはかなり強くなっています。

 

タワマンには高いステータス性に加えてホテルライクな生活ができること、セキュリティ面での安心感、眺望の良さなど、さまざまな魅力がありますが、特に大きなメリットと言えるのが生活利便性の高さです。

 

多くのタワマンは駅のすぐそばや駅直結の立地で、周辺に商業施設なども充実しています。駅に近いということは不動産価格を大きく左右するポイントなので、駅前・駅近のタワマン人気は、これからも長く続いていくでしょう。

 

都心部にある職場のすぐ近く、たとえば千代田区・中央区・港区の都心3区の大規模タワマンに住みたいと思っている一般ファミリー層の方もいらっしゃるでしょうが、そのためには相当の資金力が必要になります。

 

2023年7月、1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)の新築マンションの平均価格が9,940万円に達し、1億円に迫る勢いを見せたことが話題になりました。これは都内の高額物件の販売開始が相次いだことが影響しています。

 

東京23区に限定すると、新築マンション平均価格は2023年の上半期時点で1億円の大台に初めて到達。平成バブル期を超えて、前年比60%超の1億3,000万円弱となりました。もっとも、これは一部の超高額物件が引き上げた結果なので、平均価格を見ることにはあまり意味がないとも言えます。

 

東京23区のなかでもとりわけ新築マンション平均価格が高いのは、前述の通り都心3区です。建物の床面積1坪(約3.3㎡)あたりの価格を算出したものを坪単価と呼びますが、2024年現在、都心3区では坪単価が1,000万円を超える、途方もない高額物件が多く売出されています。

 

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マンションバブル41の落とし穴

マンションバブル41の落とし穴

長嶋 修・さくら事務所

小学館

そのマンションは資産性を維持できるのか? こんな「マンション選び」をしている人は必読です! ・やっぱりマンションを買うなら新築が安心 ・立地や仕様が同じマンションなら安い方がお得 ・都市部の新築・タワマンの価…

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