今回は、インド人の一般的な特徴から知る「インド企業との接し方」を見ていきます。※本連載は、世界4カ国で20年もの経営経験をもつ平沢健一氏の著書『アジアビジネス成功への道』(産業能率大学出版部)の中から一部を抜粋し、中国・インドでの交渉術や、勝ち抜くためのノウハウを紹介します。

優秀だけどちょっと雑? 謎に包まれたインド人の素顔

①評価する側面

 

●親切で基本的に親日国。

 

●信心深い(ヒンドゥー教8割)。

 

●明るく人懐っこい。

 

●ざっくばらんで話し好き。

 

●好奇心・専門性が高い。

 

●米国知識人におけるインド人の割合――医師38%、NASA36%、マイクロソフト34%、シリコンバレー6%。

 

●米国で起業している外国人で一番多いのがインド人。

 

●教育レベルの高さ――世界ナンバーワンのインド工科大学。

 

●優秀な頭脳――続々生まれるCEO。

 

●インド思考。

 

●英語と数学、論理力、ITの力。

 

●前進、前進また前進の気風。

 

●小さなことは気にしない。

 

②評価できない側面

 

●大国意識があり押しが強い。

 

●権威に弱く権力を笠に着る。

 

●他人を踏み台にする。

 

●自分のミスを棚上げにし、相手のミスを猛烈に攻撃する。

 

●人の話を聞かない。

 

●法律や規則を守らない。

 

●言っていることは支離滅裂。

 

●他人にどう思われるかでなく、自分中心で行動する。

 

●階級意識が強く、下の者に冷酷。

 

●謙虚さに欠け遠慮しない。

 

●せっかちでのんびり、時間にルーズで無責任、都合の悪いことは人のせいにする。

 

●いい加減で雑な対応をする。

 

●ずうずうしい割に、やり遂げる意欲に乏しい。

 

●真正面からぶつかってくる人は少ない。

 

③インド現地法人経営で感じたこと

 

●虚偽の履歴書が横行。

 

●平均3ヵ月で転職を繰り返す従業員。

 

●同郷者を採用する人事担当者、同じ出身地の従業員同士が固まる。

 

●縁故採用を求めがち。

 

●自分の評価が低いと不満を言ってくる。

 

●強すぎる上昇志向。

 

●女性蔑視の風潮。

 

●従業員の遅刻と時間感覚のすさまじい違い。

 

●日本人への不満(主として現地接待)が強い。

 

●言語の多さによる障害がある。

 

●従業員の安全認識が低い。

 

●何に対しても知らないと言い張る。

 

●「ノープロブレム(大丈夫です)」を連発する。

 

●労働争議が多い。

 

●法律違反を気にしない。

 

●利益や保身のための文書改ざんが横行。

 

●目的のためにあらゆる手段を講じる。

 

●「明日やる」は当てにならない。

 

●上から下まで賄賂。

 

●なじまない日本の習慣。

 

●社会システムが不可解で非効率。

 

●土地入手の困難。

 

●会社設立手続きが煩雑。

 

●不浄の概念会得の要。

 

●印僑(在外インド人およびインド系移民)はアフリカの沿岸部全域に勢力を持つ。

場合によっては「上から目線」の対応も必要

<インド人との接し方のまとめ>

 

●相手の言っていることを全部理解しようとせず、割り切る。

 

●下に見られると途方もない要求をするので、強い態度で接する。権威に弱いインド人は、威圧すれば静かに聞く。

 

●場合によっては説教も可能で、上から目線での対応もする。

 

●お人良しの日本人はだましやすいと思われているので注意する。

 

●風貌に驚かない。受け身的で従順な面がある。

 

●イエス、ノーをはっきり言う。

本連載は、2016年6月30日刊行の書籍『アジアビジネス成功への道』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

アジアビジネス成功への道

アジアビジネス成功への道

平沢 健一

産業能率大学出版部

アジアの14ヵ国で成功を収めた14人の経営者と、世界4カ国20年の経営経験をもつ筆者が、グローバルビジネスの中心となってきたアジアビジネスでの成功の秘訣を語る。アジアビジネスでの苦労や成功体験はもちろん、アジア各国で…

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