(※写真はイメージです/PIXTA)

“ちょっとしたパーティ”やイベントなど、どう過ごしてよいのかわからず、苦手に感じる人も少なくありません。何を話していいかわからずについ空回りしてしまうことも……。そこで本稿では、渋谷109のカリスマ店員から有名週刊誌の記者に転身した山田千穂氏による著書『ずるい聞き方 距離を一気に縮める109のコツ』(朝日新聞出版)より一部抜粋し、大人数でのコミュニケーションで心がけるべきポイントについて解説します。

大人数の場所でも一目置かれるふるまい

パーティーやイベントで会話泥棒をしない

大人数で集まって話すパーティーやイベントが苦手な人、多いですよね。なんとなくグループができて、なんとなく会話がはじまるので、どのタイミングでどんな話をすればいいのか、私も最初はわかりませんでした。

 

わからなければわからないなりに、おとなしくしていればよかったのですが、今も思い出すだけで恥ずかしい失敗をしたことがあります。大人数が集うパーティーで、あるグループが人気アイドルの衣裳の話をしていたのです。

 

そこへ入っていった私は、別の推しアイドルが「超かっこよかった」という話をぶち込んでしまい、一瞬、場が凍り付きました。「ヤバい!やらかしてしまった」と気づいたときは時すでに遅し。そのアイドルの衣裳の話で繋げばまだよかったのですが、まったく違う話をしたため話の方向が変わり、せっかく盛り上がっていた場が白けた雰囲気になってしまいました。

 

新人記者時代にも、109時代の癖で「私はこうで〜」と上司の会話を奪うことがありました。発言したあとの雰囲気で、「やばい!109時代の自分語りをしてしまってるわ……」と気づき、あらためるべく心がけるようになったのですが、そんな矢先、別の上司に「山田さんはいつになっても自分が主役でいたいのよね?」と言われ、ありがたいとどめを刺されました。気をつけていても、それまでのクセはそんなにすぐに変えられないものなんですね。

 

「自分語り」「会話泥棒」から脱却できたのは、この言葉のおかげかもしれません。ガツンときました。この痛い失敗を機に、「これは本当に注意しないといけない!もう集まりに呼んでもらえなくなる!」と焦った私は、パーティーに行くたびに「会話泥棒にならないように気をつけよう!」と自分に言い聞かせて意識するようになりました。

 

大人数の会話は流れるプールのようなものです。最初は2人、3人と会話がはじまって、だんだんみんなの会話が同じ方向に流れていきます。だから、その流れに入るときは、会話の話題はどのくらいの深さで、どっちの方向に流れているのかまず確認する必要があるのです。

 

会話の深さと方向に合わせて、飛び込んでいくようなイメージで入っていかないといけないんですね。そこを間違えると失敗します。逆に言うと、話題と方向性さえ間違えなければ、どんな大人数の場でも会話が怖くなくなるのです。

 

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※本連載は、山田千穂氏の著書『ずるい聞き方 距離を一気に縮める109のコツ』(朝日新聞出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

ずるい聞き方 距離を一気に縮める109のコツ

ずるい聞き方 距離を一気に縮める109のコツ

山田 千穂

朝日新聞出版

渋谷109のカリスマ店員から有名週刊誌記者に転身した著者が、相手がつい心をゆるしてしまう、つい本音をもらしすぎてしまう「聞き方」のコツを大公開! いずれの業界でも、すさまじい競争と駆け引きの現場で試行錯誤と失敗を…

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