(※写真はイメージです/PIXTA)

株式投資で成功して、1億円の資産を築いてみたいですよね。足立公認会計士事務所代表の足立武志氏は、著書『お金偏差値30でも始められる 株式投資の教科書』の中で「1億円築く方法がある」と主張しています。それはどんなものでしょうか? 方法を本書から紹介します。

「億」への細道~筆者が株式投資で実践してきたこと

株式投資のみならず、何か新しいことを始めようとする時は、最初の一歩を踏み出す勇気が必要です。そして、株式投資では、この最初の一歩のハードルが結構高いようなのです。せっかく意を決して株式投資の世界に足を踏み入れたわけですから、目標は高く持つべきです。筆者は一つの目標として、「1億円」を設定することをお勧めします。


見出しを「『億』への細道」としたのは、そこに理由があります。確かに細い道ではありますが、そこへ至る道は確かに存在しているのです。もちろん、株式投資を始めて間もない頃は、この目標は全く非現実的なものに感じるでしょう。しかし、高く目標を持って、それを実現するために勉強し、努力することが株式投資での成功につながることは間違いありません。


そして、株式投資を何年も続け、資産がある程度増えてくると、この目標が決して夢物語ではないことが次第に実感できるようになるはずです。普通に仕事をしているだけでは1億円を貯めることは容易ではありません。でも、株式投資は、誰もが大きく資産を増やせる可能性を秘めた、非常に素晴らしいツールなのです。

お金の出入りは「一方通行」にする

目標を1億円に設定したところで、次はその目標を実現できる可能性をより高めていくための具体的な仕組みを構築します。その一つが、証券会社へ入金したお金は、基本的には引き出さないということです。つまり、お金の出入りを銀行から証券会社への「一方通行」とするのです。


株式投資をするにあたり、初めから1000万円といったまとまった資金が必要なわけではありません。筆者もスタート時の資金は30万円でした。10万円でも一向に構いません
が、要はこの小さい資金をいかにして効率的に増やしていくかが重要なのです。

 

「複利効果」というものは皆さんも聞いたことがあると思います。投資により増えた元本を再度投資に回すことで、より短期間で大きな資金の増加が期待できるというものです。例えば、100万円を株式投資にあて、1年当たりで資金を10%増加させることができる場合を考えてみましょう。

 

この場合、1年目の利益は100万円×10%=10万円です。この利益を毎年引き出していたとすると、20年間トータルの利益は10万円×20年=200万円です。20年で100万円が300万円になった計算です。でも、毎年の利益を引き出さずに、再度株式投資にあてると、100万円を672万円以上にまで増やすことができるのです。これが「複利効果」です。


もし、年間の利益が10%でなく15%なら、前者が400万円となる一方、後者では1636万円と、さらにその差が大きくなります。これに加え、新たにお金ができた時に投資元本を追加していけば、さらに加速度的に資産を増やすことができ、1億円も十分射程圏内になります。


給与収入はそのまま銀行に預けておくよりも、無理のない範囲で証券会社の口座に移し替え、投資元本をできるだけ増やしていくことをお勧めします。複利効果を最大限享受するようにしましょう。

 

●複利効果 運用で得た利益を再び投資に回すことで、利益自体がさらに利益を生んで、雪だるま式に大きく資産を増やせる効果のこと。

「損切り」の実行で大きく負けないようにする

株式市場はいつも右肩上がりに上昇してくれるわけではありません。相場環境がよければ、よほど売買のタイミングや銘柄選定を誤らない限り、大きく損をすることはありません。でも、ひとたび相場環境が悪化すると、これでもかというほど下落することもあるのが株式市場です。適切な対策を講じなければ、投資資金が半分に減ってしまうことなど、あっという間です。


よって、株式市場が軟調な局面に入った時、投資資金の目減りをできるだけ防ぐことが、株式投資で資産を大きく増やすためには重要です。そのための対策が「損切り」です。株式投資で満足のいく成果を上げられているのは10人に1人ほどといわれています。そして、損切りをしっかりと実行できている個人投資家も、10人に1人ほどしかいないと思われます。損切りを適時適切に実行するだけで、株式投資で勝ち組に入れてしまうと言っても過言ではありません。


でも、買い値より値下がりした株を売却して損失を確定するという行動は、確かに抵抗があるのも事実です。ですから、何度も練習して、ベストのタイミングで損切りができるようにしておきましょう。筆者のように、株価が買い値より下がって損切り価格に達したら、何も考えずにただ淡々と売り注文が発注できるようになれば、しめたものです。


●損切り 株を買ったものの、予想に反して株価が下落して損失を抱えた時(まだ保有している株の損失は「含み損」と呼びます)、たとえ損が出ても保有株を売却して、損失を小さな額におさえること。

次ページ成功している投資家を参考に自分なりの投資手法を確立する

※本連載は、足立武志氏による著書『お金偏差値30でも始められる 株式投資の教科書』(扶桑社)より一部を抜粋・再編集したものです。

お金偏差値30でも始められる 株式投資の教科書

お金偏差値30でも始められる 株式投資の教科書

足立 武志

扶桑社

楽天証券の投資情報メディア「トウシル」で人気連載を持つ著者が伝授。 投資でお金をしっかり増やせる人になるために、新NISAが始まったいまだからこそ読みたい株式投資の教科書。 2024年2月22日、日経平均株価がそれまで…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録