相手が変わると自分の態度が「正反対」になる!?
これまでご紹介した記事のように(『物事がうまくいかないのは、その「思考」のせい…自分の未来を縛る「悪しきパターン」から脱却する』『「私は愛されていない」「この人は私を大切に思っていない」配偶者に対し、このような思いを抱いてしまう本当の理由』参照)目の前の相手を自分と分離して見ていたところから、相対の関係と気づいていくと、見る世界が全然変わってくることに気がつくでしょう。相対というのが表裏一体だというならば、相手が見せているものは何なのでしょうか。
まず、これは多かれ少なかれ誰もが経験していることだと思いますが、ある人にはとても穏やかに接することができるのに、別の人にはいつもイライラしてついキレてしまう……といったように、相手によって自分の態度や性質がコロコロと変わるということはごく普通にあることだと思います。もしかしたら、そんなことから自分っていったいどんな性質なのだろうか……と分からなくなっている人もいるかもしれません。
人はいろいろな関係性の中で生きています。関係性とは相手との組み合わせによって引き起こされるものです。ですから、例えば親といるとき、配偶者といるとき、子どもといるとき、上司といるとき、部下といるとき、友達といるとき、このそれぞれで自分の感情や態度は異なってくると思います。また、相手が怒りっぽいと感じていたら、自分は冷静だと思うでしょう。
しかし相手が変わると自分の態度も正反対になってしまうこともあります。これは相手とあなたが相対の関係だから起きることなのです。外面(そとづら)、内面(うちづら)などという言葉もありますが、外の友人にはいつも冷静で穏やかに接しているあなたが、家で家族には怒りっぽい態度をとってしまうというようなこともあるでしょう。これは関係性が変わることで起きてしまうことなのです。つまり、「あの人はこういう人」というのは決めつけに過ぎないということです。
システムを使うことで、相手の気になるところは、実は自分でも気がついていないあなたの裏側を見せていることが分かります。
そのようなことが分かってくると、嫌いだったり、憎いと思っていたりするような相手でも見方が変わり、その結果相手が別人になってしまうという面白い体験をすることになります。
お金と愛の密接な関係性
お金の問題に悩んだり、苦しんだりしている方々は結構多いようです。
苦しんだりしないまでも、お金が人生のあらゆるシーンに影響を与えていることは間違いないように思います。
そこで考えていただきたいのですが、全てが自分の内面の反映なら、お金の状況も自分の考え方や思いと大きく関わっているということです。
私の見てきた多くの実例から、中でもお金の問題というのは愛の問題と比例しているようです。それは自分の力で稼ぐ自営業であっても、サラリーマンであっても無職でも同じです。
人と同じようにお金との付き合い方はどうだろうかということです。
お金の量はその人の満足度ですから、お金がたくさんあるかどうかということではありません。
親からの刷り込みでお金は汚いものだとか、憎いものだと思っていたら関係性が良くないのですから、お金との関係もギクシャクしたものでしょう。
自分を価値がないと卑下していたり、お金で何かに復讐をしようなどと思っていたりしたら手痛いしっぺ返しを受けてしまうこともあります。
周りに感謝ができるようになるのも、自分の中の愛の復活なので、滞っていた遺産問題が突然解決してお金が入ってくるなど、結果が分かりやすく現れるのもお金の特徴です。お金が豊かさの象徴なら、愛の問題と関わってくるのは当然かもしれません。
お金は生き物だとつくづく思います。
人間は関係性においてどうしても自分の感情に陥るものなので、それがいろいろと難しくしているわけですが、その感情をシステムに当てはめて考えるので、感情と離れ、自分が自分のコンサルタントになったように自分を見ていくことができます。
そうやって日々関係性の中でシステムを使っていくうちに、全体を見渡す感覚がどんどん養われていくのです。
松本 美登里
株式会社ミロス・インスティチュート代表取締役