「国内不動産投資」が儲からない5つの理由
不動産投資という言葉を聞くと、どのようなイメージを持たれるでしょうか? 投資に興味があり、少しでも調べたことのある方なら、安定した家賃収入が得られるイメージかもしれません。物件を一度買ってしまえば、毎月の家賃が自動的に振り込まれる手堅い投資と考えている人も多いと思います。
ただ、私は日本国内の不動産物件に関しては、このかつての「不動産神話」が崩れていると感じています。ここでは、国内不動産投資のリスクが高まっている5つの理由を説明します。
理由1 転売時の売却益が狙えない
ほとんどの国内不動産は、転売時のキャピタルゲイン(売却益)が出ない物件です。なぜなら、日本国内の不動産は、基本的に新築が最も値段が高く、時間が経過するほど、価値は下がります。つまり、海外不動産では当たり前であるキャピタルゲインが得られません。
もちろん、インカムゲイン(家賃収入)だけでもメリットはあります。しかし、不動産購入の醍醐味はインカムゲインとキャピタルゲインの両方が狙えることです。国内不動産では、2大メリットの一つがないため、片手落ちだと言えるでしょう。
理由2 人口減少で空室リスクが高まっている
不動産投資では当たり前ですが、入居者が借りてくれなければ家賃収入はありません。ご存知のように、日本の人口はすでに減っており、今後も減少するのは明らかです。
将来的には、人口減少が進む地方であればあるほど、日本国内で入居者を集めるのが困難になり、空室リスクが高まるでしょう。
そのため、少し長い目で見ると計画していた家賃収入が入らずにローンが支払えなくなる大家さんが増えると危惧しています。
理由3 競合が多く、いい物件が残っていない
2010年以降、将来への不安から会社員ながら不動産に投資、副収入を得るサラリーマン大家が増加し、高い利回りの出る投資用マンションやアパートへの争奪戦が激化していきました。
その一方で、スルガ銀行のかぼちゃの馬車事件の後、不動産購入時の銀行融資の審査が厳しくなりました。
その結果、ローンを引ける最大額等の制限が高まり、平均年収前後の会社員の方が、投資ができる物件の数がずいぶん制限されるようになりました。
結果、年収500万円前後の会社員の方ができるマンションは既に良質な物件がほとんどなく、業者に言われるまま不動産を買ったが最後、家賃収入で黒字どころか、修繕費やローンの返済等で毎月支払いが増えて赤字になっている会社員の方も多くいます。
競合相手が少なく、より多くの融資が引ける年収3,000万円以上の富裕層の方や戸建て再生投資ができるなど技術をお持ちの方であれば、良質な物件にも巡り合える可能性もありますが、
平均年収前後の会社員の方が何の知識もなしに、国内不動産を買うと資産どころか大きな負債になりかねない状況が深刻化しています。
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