本能的に恐怖を感じる時こそ最高の機会
世界的投資家の名言にもあるように、投資する際は人間の感情とは逆に行動することです。私が大いに尊敬しているウォーレン・バフェットの言葉、「他人が貪欲な時こそ慎重に、他人が恐れている時こそ貪欲に」という言葉はまさに真理をついています。
市場が不安定で、まだ下がるんじゃないかという恐怖心がある時こそ、最高の機会になりやすいものです。逆に、市場が絶好調で、青天井という時は、プロの機関投資家からもともと株を持っていた人、さらには元々株式投資なんてやってこなかった人々までが買ってしまい、これ以上買い手がいなくなることによって天井が発生します。
ポイントは、バブルが崩れた時や安値更新など悪いニュースが出た時、誰も売り手がいなくなったところから始まるのです。
しかし、あまりに長く下落が続くと悩ましいものです。特に短期間で10%、20%という急落だった場合は、悪材料で終わることが多いです。企業の最悪期は、まだ下がるんじゃないかという悲観的な意見に溢れています。
ただ、それでも事業の将来性、強み、業界の成長、そして現在の株価ライン、株価の割安度を見ながら、「このお金は最悪無くなってもいい」というスタンスで、冷静にチャンスを見極めていきましょう。
私自身も、投資をする際は常にリスクを考えますし、自分が本能的に恐怖心を感じているかどうか、というのも大切にしています。逆に、前のめりに今すぐ買いたいと思っている時は、危ないケースが多いです。重要なのは、資産配分に気をつけるということです。
当然、市場に絶対はありませんし、これまで30年間で8倍になってきた米国株が、次の30年間で8分の1になることもあるかもしれません。
それでも、自分の大切な資産を守り、投資の結果が人生に悪い意味で大きく影響しないように、私は資産全体のうちでどのくらいを株に投資するのか、損する場合はどのくらいまで許容できるのか、ということを事前に把握した上で投資しています。
基準としては、買ったところから半分になったとしても、その金額を失っても大丈夫か、人生の設計に影響がないかどうか、を考えます。また、景気敏感株やディフェンシブ銘柄を組み入れたり、ゴールドや債券など、株とはまた違う動きをする商品をポートフォリオに入れたりして、1つの種類の投資対象と運命を共にしないように気をつけています。
特に株式投資は変動が大きいリスク資産です。日本を代表するような超大手企業の株であっても3分の1になったり、倍になったりすることもあります。高配当株でも、バラエティに富んだ動きがあります。その意味で、なるべくそのボラティリティを活かせるように、暴落時のタイミングで買うことを目指しましょう。
児玉一希
株式会社RES 代表取締役
※本記事は『高配当10倍株投資 「高利回り×高成長」で資産を4倍速で増やす!』(KADOKAWA)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。また、投資による結果に編集部は一切責任を負いません。投資に関する決定は、自らの判断と責任により行っていただきますようお願いいたします。
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