「施設のスタッフも入居者も、親父の部下じゃないんだから…」
ところが半年後。突然、父親がホームを退所するといいだし、子どもたちは愕然。
話を聞けば「ちっとも大事にしてもらえない」と、耳を疑うようなことをいう。慌てた息子が、一体施設でどんなことがあったのかと話を聞き出すと、出てきた話は、次のようなものだった。
・サービスはいいが、ビジネスライクで他人行儀な接し方に孤独を感じる
・ほかの入居者と話が続かず、孤独を感じる
・周囲の人たちはレクリエーションに夢中になっているが、自分はなじめず、孤独を感じる
・なぜ、こんなに思い通りにならない環境なのか
「そりゃあそうだろうよ、施設のスタッフも入居者も、親父の部下じゃないんだから…。周囲の人と楽しくやっていけないのは、自分の心がけの問題じゃないの?」
息子があきれると、
「母さんなら、そんなこと言わなかった…」
と、ポツリ。
「この期に及んでなにをいっているんだか…」
いったんは息子の家に引き取られていった男性だが、今度こそ終の棲家となる施設を探すため、2人の子どもたちは血眼になって奔走している。
入居前の施設見学は必須だが、チェックすべきポイントは多岐にわたる。とくに重要なのが「入居者」についてだ。施設によって、要介護者のみ、自立している人のみ、要介護者も自立している人もOKなど、条件はさまざまだ。同じような入居条件でも、要介護者が多いのか、自立している人が多いのか、認知症患者が多いのか、施設によっても違いある。そこを確認して決めないと「人と合わない」ことになりかねず、退去理由になってしまうケースもあるのだ。
[参考資料]
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相続税の「税務調査」の実態と対処方法
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