トップ営業マンからベストセラー作家になった友人のケース
実際に、どんなふうにコミュニティから成功者が生まれていくのか、身近な例としてCくんを紹介しましょう。
Cくんと私は非常に仲が良く、月に1回くらいのペースで一緒に旅行に行きます。Cくんは、何冊も本を書いているベストセラー作家であり、講演家であり、コンサルタントであり、さらに飲食店も経営している、40代になったばかりの多才な人です。
Cくんは無駄にイケメン過ぎて、たまにイラつくことがありますが(笑)。最初に私がCくんと出会ったとき、彼はまだ大手パソコン企業に勤めている会社員でした。非常に評価の高い大手企業に勤めていて、しかもCくんは若手ナンバー1の営業成績。このまま会社員を続けていれば生活に困ることはなかったのでしょうが、営業の仕事がら、独立している社長さんに会う機会が多かった関係で、Cくんは自由な働き方に魅力を感じていきます。
でも、自分に何ができるかわからない。そこで、Cくんは社外の勉強会に参加しようと思ったのです。さまざまなコミュニティに参加したのち、友人の紹介で私たちが主催するセミナーにも参加しました。そもそも営業でもナンバー1の成績を作っていたCくんですから、約束事は必ず守ってくれるし、会っていて非常に気持ちが良い。心から信用できます。
そして意気投合したあとは、私はCくんを仲間のお店にしょっちゅう連れて行ったのです。私のコミュニティに仲間入りし、居酒屋さん・レストラン・ラーメン屋さんなどをやっているメンバーとコミュニケーションをとる中で、Cくんは、「自分も独立ができるのではないか」と考えるようになります。
Cくんは、飲食店のコンサルタントをしている私たちの仲間のもとで勉強をし、独立するために必要なものは何かをピックアップしていきました。そしてコミュニティ作りについても、自分が勉強した内容をネットや勉強会で惜しみなく発信していったのです。その成果は、現在まで多数書いている本の著作にも反映されています。
私との出会いから3年が経ったころ、Cくんはついにお店のオーナーとなり、同時に会社を辞めて独立しました。28歳くらいのときだったそうです。不動産事業の分野で私もお手伝いをしたのですが、それからのCくんの成功は本当に素晴らしいと思います。
コミュニティの誰かがビジネスを始めるのは、誰にとっても得
コミュニティというのは単純で、中から成功者が出れば出るほど、自分にとって得になるのです。
それは、友だちが「お店を出した」という場合を考えればおわかりになると思います。あなたが人を接待することが多い仕事をしていなくても、「知人のお店がある」というだけで、誰かを気軽に、かつ、少し特別な立場で招待することができるのです。
お店を出せば新しい人脈が広がり、資金力は増し、ノウハウも蓄積される。それがコミュニティ内で共有されるのです。コミュニティはコミュニケーションメンバー1人のために。
すると、「当たり前のことを当たり前にやる」ことの重要性もよくわかるのではないでしょうか。当たり前のことを当たり前にやるあなたであれば、それだけですべての仲間があなたを応援してくれるのです。「成功する」とか、「億万長者になる」ということは、そんな当たり前や誠実さの延長にある結果に過ぎません。億万長者だから愛されるのではなく、愛されるから億万長者になるのです。
嶋村 吉洋
実業家。投資家。映画プロデューサー
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