(※画像はイメージです/PIXTA)

「年収1,000万円超えの医師」には、「夢がある」といえるのか? 厚生労働省による調査などとともに、医師のお金の実情をみていく。

お金が「国や地方公共団体などに帰属してしまう」現実

◆医師には相続にもリスクがある

 

ちなみに、少し専門的な話になるが、かつての医療法人には「出資持分」という株式会社の株式に相当する財産があった。出資持分の評価額が知らぬ間に跳ね上がり、膨大な相続税が課されてしまうのは、現に今医療界で起こっている事実だ。

 

しかし、平成19年度には出資持分ありの医療法人の設立が、「医療法人の非営利性が保たれない」として認められなくなった。では一体何が起こるのかというと、医療法人の解散時の残余財産は、「国や地方公共団体などに帰属してしまう」のだ。

 

勤務医時代に膨大に働き貯めたお金+融資で、ようやく自分のクリニックを開いたとしても、相続対策を万全にしなければ、これだけのリスクがある。「高給取り」と一言でいってしまえばおしまいだが、その背景には、これだけの事実が潜んでいる。

 

勉強詰めの大学時代に、社会人以降は仕事に忙殺される日々。彼らを支えているのは、「社会的大儀」か、「お金」か。どちらも追い続けた先に待っているのは…。

 

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