(画像はイメージです/PIXTA)

不動産投資家で空き家再生コンサルタントの吉原泰典氏によると、昭和の実家でも高く人に貸せるそうです。一体、なぜなのでしょうか? ご紹介していきます。※本連載は、吉原泰典氏による著書『「空いた実家」は、そのまま貸しなさい』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・再編集したものです。

集合住宅から戸建てへ移りたいという人は多い

一方、借りる側の事情はどうでしょうか。賃貸住宅に住もうと考える人の多くは、まずはアパートや賃貸マンションを探します。戸建てより物件数が圧倒的に多く、立地にしろ広さや間取りにしろ、賃料にしろ選択肢が多いからです。

 

特に単身者にとっては、多少狭くても便利な立地で家賃がそこそこ手頃なアパートや賃貸マンションは魅力的です。

 

しかし、アパートや賃貸マンションのような集合住宅では一つの建物(棟)に複数の住戸があり、それぞれ床や天井、壁で上下左右と接しています。そのため騒音の問題が起こりやすく、またゴミ出しやペット、洗濯物の干し方などいろいろルールがあります。

 

さらに、新築になるとどうしても狭かったり、駅から遠かったり、賃料も割高です。

 

こうしたことから、アパートや賃貸マンションといった集合住宅にある程度、長く住んでいる人の中には、例えば子どもが生まれたり、ペットを飼おうと思ったりしたタイミングで戸建ての賃貸物件があれば移りたいというニーズがあります。

 

戸建てなら基本的に家族だけが住んでいるので上下階や隣の部屋との間で騒音の問題はほとんどありません。ペットを飼うことも大家が認めれば問題ありません。

 

多少、築年数が古く設備が最新式でないとしても、戸建てにはそうした魅力があります。昭和の木造戸建てであっても潜在的な借り手はかなりいるということです。

 

ちなみに岡山市内にある私の実家も昭和の木造戸建てです。築70年以上経ちますが、家の中をきれいに片付けて賃貸募集したら3週間ほどでちゃんと借り手がつきました。いまは月額8万円で貸しています。

次ページ最新設備は不要! 賃料も“低くて4~5万円”
「空いた実家」は、そのまま貸しなさい

「空いた実家」は、そのまま貸しなさい

吉原 泰典

ダイヤモンド社

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