帳簿付けは、法人も個人事業主も同じ方法でOK
ヨシト:日常の帳簿付けは、どのようにやればいいのですか?
川崎:優れた会計ソフトがいくつかあります。だいぶお安くなっていますから、ぜひそれをおすすめします。エクセルよりもはるかに楽ですよ。
具体的に言うと、弥生会計、PCA会計、勘定奉行などがあり、それぞれ特徴があります。
ジュン:うちの嫁はエクセルを使っていますが、会計ソフトのほうがいいですか?
川崎:税理士へ頼むときは、そのソフトのデータを税理士に渡せばいいのです。あとは税理士がそれを加工していきますので。
ジュン:なるほど。
川崎:これまでも、個人事業主として確定申告をされてきたかと思いますが、基本的に帳簿付けについては全く一緒です。とにかく自分で入力してしまうのがいいのではないでしょうか。
「記帳代行業者」への発注でトラブル多発!?
タカ:入力は外注に出すこともできますね?
川崎:はい、できます。今、そのような記帳代行業者では、袋にまとめて領収証を宅配で送ればやってくれます。しかし、それはやめたほうがいいと思います。トラブルが多発していると聞いています。
ひどいケースになると、領収証を中国に送ってしまうところがあります。要するに、少しでも労賃の安い中国の人を使えばコストも抑えられるのではないかという発想でやっています。ところが多くの場合失敗しています。言葉も習慣も違うからです。
タカ:ええ!?
川崎:法人の場合は5年に1回程度の税務調査が入りますから。そのチェックも1年だけではなく、最低でも3年間分はやってきます。そうすると、やはりしっかりとしていないとアウトになります。
しかし、個人の場合は10年や15年に1回しかないわけですから、外注してもさして問題は起こらないのではないでしょうか。ましてや定額入金を基本とする不動産貸付です。
タカ:経理関係が苦手なので、できれば外注したいですね。
川崎:もう一つ手があります。それはアパートやマンションを持っている方であれば、管理会社にすべて集金もやってもらいますよね。そうすると、入金についてすべて一覧表になって出てきますから、ある程度明瞭になっていますので非常に楽です。そのような書面は、PM報告書といいます。
タカ:それなら助かります。