有事や危機的な状況下では、CEOのリーダーシップが難局を打開するキーとなります。本記事では『最高経営責任者(CEO)の経営観―夢・理想の未来を拓く実践的技術』(ダイヤモンド社)から、著者の澤拓磨氏が、CEOが発揮すべきリーダーシップの在り方について解説します。
CEOは自分らしさ・ならではのリーダーシップで勝負する
有事や危機的な状況下でリーダーシップを発揮できるのは、最高経営責任者でありラストパーソンであるCEOただ独りである。
そのときCEOが頼ることができ、難局を打開するキーとなるのが、自分らしい・自分ならではのリーダーシップである。
特に逆風下やぎりぎりの局面では、自分の武器、自分が得意とするスタイルがものを言う。それが「オーセンティック・リーダーシップ*」と呼ばれるものである。
最適なリーダーシップは環境や状況に応じて異なるが、CEOはどのような環境・状況下にも対応できるよう「オーセンティック・リーダーシップ」を発見・強化し、勝負していく必要がある。
予期せぬ事態が発生してから、短期間であわててインプットした知識をもとに付け焼き刃のリーダーシップを発揮しようとしても、日々急変する状況下に対応し続け、ミスなく最適なリーダーシップを発揮するには、誠に心もとない。
*オーセンティック・リーダーシップとは、自らの倫理観や価値観に基づいて共感・信頼に基づく関係を築き、組織を導く、自分らしい・ならではのリーダーシップ。
株式会社TS&Co.創業者兼代表取締役グループCEO
経営変革プロフェッショナル
グロービス経営大学院大学経営学修士修了(MBA)。
1986年生まれ、さいたま市出身。07年J2ザスパクサツ群馬練習生、Fリーグ名古屋オーシャンズセレクション合格、09年ブラトリーCEO、13年よりMIXI、リクルート、シナネンホールディングス、フロンティア・マネジメントにて経営企画、コーポレートディベロップメント、IR、広報、新規事業、M&Aアドバイザリーに従事。20年TS&Co. CEO、23年同社グループCEO。
著書に『最高経営責任者(CEO)の経営観―夢・理想の未来を拓く実践的技術』(単著、22年、ダイヤモンド社)、『企業価値最大化経営』(単著、24年、日経BP日本経済新聞出版)がある。
企業・サービスサイト:http://www.ts-andco.com/
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連載最高経営責任者(CEO)の経営観―夢・理想の未来を拓く実践的技術