たくさん納税してやっているだろう→1,000万円の追徴課税…税務調査官を“本気にさせた”60歳男性のNG対応【税理士が警告】

たくさん納税してやっているだろう→1,000万円の追徴課税…税務調査官を“本気にさせた”60歳男性のNG対応【税理士が警告】
(※写真はイメージです/PIXTA)

コロナ禍を経て、これまで控えられていた税務調査の増加が見込まれています。もし自分が税務調査の対象になった場合、スムーズに済ませるためにも「納税者のNG言動」を把握しておきましょう。今回、具体的な事例を交えながら、税務調査の対象になりやすい人の特徴や税務調査でやってはいけない振る舞いについて、多賀谷会計事務所の宮路幸人税理士が解説します。

調査当日…Aさんが犯した“失態”

税務調査当日、調査官は朝10時ごろ2人でやってきました。最初はなごやかな雑談から始まりましたが、お昼をはさみ、徐々に本格的な税務調査がスタート。調査官からは

 

「売上が急激に伸びた理由はなにか? またなぜこんなに突然経費が増えているのか」

「この接待はどの取引先といったのか? この海外視察は誰と行ったのか? 以前と比べてゴルフの頻度が格段に多くなっているが、どのような目的で誰と行ったのか」

「以前は従業員だった人を給料という形ではなく外注費にしたのはなぜか? 以前と同じ雇用関係にあるように思えるが、外注先は個人事業主としての実態はあるのか」

「仕事用のトラック以外に外回りの乗用車があるにもかかわらず、なぜ高級車が2台も必要なのか? 誰がどのように使用しているか」

「妻と子の給料が倍増しているが、その理由はなにか? 業界平均よりはるかに高いが、どのような仕事内容なのか」

 

などと、怒涛の質問責めを受けました。

 

そもそも、納税額は以前と比べて増えているにもかかわらず、税務調査の対象となったことに不満を感じていたAさん。調査官の矢継ぎ早の質問がだんだん不愉快になってきました。その結果、

 

「そもそもなんでわざわざウチにきたんだ? 前よりもたくさん納税してやっているだろう。売り上げも伸びているから給料も増やしたし、車も買ったんだ。こんな暇があったら政治家でも調べたらどうだ?」と、調査官を煽ってしまったのです。

 

Aさんはその後の税務調査の対応もふてくされて真面目に答えず、時間が来たら追い出すように帰らせるという、決してやってはいけない対応をとってしまいました。

 

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