挑戦の階段を半歩上がった先にあった景色

当時はまだ年収400万円を超えたくらいのサラリーマンでした。本業の手取りが24～25万円ですが、賃貸経営の家賃収入を加えると合計で34～35万円になります。

そこで、もし私が5,000万円のアパートを購入したら、銀行の返済が月々いくらになるのか、計算をしてみました。もちろん、金利と期間によって金額は大きく変わりますが、当時の私が組めるローンだと、銀行への返済額が毎月23～25万円に達することがわかりました。

毎月23～25万円借金を返していくことは怖いと思うかも知れません。

しかし、私は家賃万7円で6世帯が入居しているアパートを検討していたので、逆に「毎月42万円入ってくれば、返済したうえにお金も残る」と考えたのです。

次に、仮に全室空室であれば、自分の給与とすでに所有していた3部屋分の家賃収入から毎月23～25万円が返済できるかどうか―を考えました。その場合、黒字は10万円くらいになってしまうものの、3カ月、いや半年は耐えられるなと考えたのです。

そこで、私は目の前の階段をまた一段上がってみようと思い、ここで初めて一棟経営の契約をしたというわけです。

横須賀に新築したそのアパートは、１カ月半で全室が埋まり、最悪の事態は免れました。地震も起きないし、隕石が落ちてくることもありません。

この段階でさらに景色が変わっていきました。中古でマンションを買うならもっと大きな物件でも怖くないなと成長していったのです。

その後、群馬県で24室のマンションを購入し、今や自分で土地を見つけて新築のRC建築をするまでになりました。

10～15年前の私からは信じられないことです。

挑戦の階段はまず半歩でも上がってみることです。上がる前にいろいろ悪い想像をして立ち止まらないでほしいのです。上がったあとの景色は、想像とはまったく違うものになるでしょう。思いもしない景色がそこには広がっているのです。

もちろん、慎重な計算は必要ではあります。

小林 昌裕

副業専門スクール『副業アカデミー』代表

副業専門家

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