生命保険を検討する際に迷うのが、「どのタイプの保険に加入するか」ということ。大きく分けると、期間を定めて死亡保障を得る「定期保険(掛け捨て型)」と一生涯の保障が得られる「終身保険(貯蓄型)」がありますが、どちらを選ぶのが正解なのでしょうか? 本記事では、ファイナンシャル・プランナーの横川由理氏の著書『知らなきゃ損! インフレってなに?』(自由国民社)から、本当に必要な生命保険の種類をズバリ教えます。

貯蓄型の終身保険で「大損」する理由

かあさん:では、次に先ほどの終身保険の保険料と同じ金額の3万4,510円を、2%で運用しながら20年間積み立てたらいくらになると思う?

 

桃太郎:1,000万円?

 

かあさん:あたり! 1,006万円になるわ。

 

桃太郎:保険と2%の運用はほとんど同じじゃない? 同じなら、保障がある分終身保険のほうがいいよね。

 

かあさん:違うのよ。保険は死亡したら1,000万円を払うという約束をする。保険料を払い終わっても、死なないとお金はもらえないのよ。この保険に入って、保険料を払い終わった20年後に解約をすると、返ってくるのは869万円(解約返戻金)。払った金額と同じくらいにしかならないわ。

 

桃太郎:でも、保険に入らないで、そのお金を2%で運用していたら1,006万円になるでしょ?

 

かあさん:うん。ということは、保険に入ると実質的に137万円損したことになるのよ。この大損は目に見えないからみんな気がつかないの。しっかり運用して、3%くらいは狙おうね。そうしたら、1,113万円になるわ!

 

桃太郎:保険に入るということは、運用する機会を知らないうちに奪われるということだね?

 

かあさん:そのとおり! 保険は安い掛け捨てを選ぶ。そして自分のお金は自分で運用する。これだけよ。

 

[図表2]終身保険に入った場合と入らずに運用した場合の違い

 

 

横川由理
ファイナンシャル・プランナー

 

※本記事は『知らなきゃ損! インフレってなに?』(自由国民社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

 

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