「タンス預金」とは…銀行に預けないメリット・デメリット
日本銀行によると、2023年末現在の銀行券発行残高は約124兆円。そのうち、日本の個人が「タンス預金」として保有する現金は約50兆~100兆円あるといわれています。
「タンス預金」とは、銀行に預けずに自宅に置いてある現金のこと。昔の家庭では、タンスに現金を保管していたところも多く、その名残から現在は、タンスに限らず自宅においてある現金は基本的にタンス預金と呼びます。
タンス預金のメリット
タンス預金のメリットは、主に下記の2点です。
1.すぐに使える
急にまとまったお金が必要となった場合でも、手元にあれば、わざわざ銀行やATMに行くことなくすぐに使うことができます。また、引き出す際の手数料もかかりません。
2.銀行が破綻した場合や、死後預金が凍結された際に影響がない
銀行が破綻した場合、一般預金は1,000万円までしか保護されません。しかし、タンス預金であれば銀行の破綻とは無関係です。また、口座名義人が亡くなった場合、銀行はすぐに口座を凍結しますが、タンス預金であれば影響がないといえます。
タンス預金のデメリット
一方で、タンス預金には下記のようなデメリットもあります。
1.災害や盗難・紛失リスクがある
現金で保有している場合、火災保険や地震保険の対象外ですので、万一自宅が自然災害に遭った場合、まるごと失われてしまうことになります。また、盗難被害のリスクも高いといえます。
2.相続トラブルになりうる
タンス預金は、バレない限り金額・保管場所ともに本人しか知りえません。知らせないまま本人が死亡してしまった場合、その存在が誰にも知られない可能性があります。反対に、タンス預金が相続人に見つかった場合、横領などトラブルを招く可能性も高いです。
また、本人が認知症になった場合、本人ですらどこに置いたか忘れてしまうリスクもあります。
「相続税対策」としてタンス預金を行う人も多いが…
タンス預金の動機としては、「銀行に預金しても利息がほとんどつかないから意味がない」「預金を下ろすには手数料がかかる」といったものが多いです。
また、なかには「自宅に現金を置いておけば税務署にバレないだろう」と、相続税対策として意図的にタンス預金を行っている人もいます。
しかし、たとえ「タンス預金」であっても、脱税はバレます。では、税務署はいったいどのようにしてタンス預金の存在を見抜くのでしょうか?
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