(※写真はイメージです/PIXTA)

株式投資では当然のことながら「買った株が下がること」もあります。その視点に立つところから株式投資が始まるといっても過言ではありません。そこで本記事では『新NISAはほったらかしが9割』(双葉社)から著者の長田氏が、株が下がったときの「3つの対処法」の効果とリスクについて詳しく解説します。

ヘタなナンピンするべからず

どんなに銘柄選択で有望銘柄を探し出して買ったとしても、株式投資ではすべての銘柄が値上がりするわけではありません。有望だと目星を付けた銘柄でも値上がりしないどころか値下がりすることも珍しくないのです。

 

そこで見切りをつけて損切りできればよいのですが、なかなか簡単にはいきません。損切りするには勇気ある決断が必要だからです。

 

下げた銘柄を保有しているだけならまだしも、損失を取り返そうとして“ナンピン”してしまうケースがあります。

 

ナンピンとは“難を平らにする”という意味で、値下がりした銘柄を買い下がる(追加購入する)ことで平均買い単価を下げることです。

 

たとえば1,000円で100株購入した株を500円でナンピン(追加購入)すると平均コストは「750円」に下がるのですから、長期投資でコストダウンを図るにはうってつけの方法です。

 

平均コストを下げつつ持ち株数を増やす有効な手法のナンピンですが、この手法を使う際には気をつけないといけないことがあります。

 

事前に買い下がることを目的とした計画的な分割売買ならばいいのですが、そうした意図もなく、ただ感情的になって「負けているから取り返そう」という気持ちで行うナンピンは危険です。損失を回避するどころか、さらに傷口を広げて大きな損失を発生させてしまうこともしばしばあります。

 

特に旬の話題に乗って値上がりしたテーマ株は、いったん上昇の勢いがなくなり下落し始めると、再度上昇に転じるまでに時間がかかることが多いもの。「ひと相場終わった銘柄」として市場で見なされるために、資金がなかなか入ってきません。

 

それどころか、高値を買ってしまった投資家からの見切り売りが出るために売り圧力が強くズルズルと下がっていくケースが多いのです。株式投資にナンピンは付き物ですが、ヘタなナンピンは損をさらに膨らませてしまうのです。

 

一般口座でのナンピンはまだしも、新NISAでは非課税枠に制限がありますから下がった銘柄を追加購入する際には特に注意が必要です。

 

購入当初からのプランで、下がることも念頭に置いて「下げたら追加購入しよう」と計画してあるナンピンはいいのですが、感情的な無計画のナンピンは非課税枠も無駄に使うし、かつ損失も増えるという最悪のパターンになってしまいます。

 

新NISAでは一般口座以上に追加購入(ナンピン)にはくれぐれも注意しましょう。

 

特に値下がりしている銘柄が成長株のときには要注意です。需給などの株価のリズムで下げているならまだしも、その銘柄(企業)の成長性に変化が生じて売られているなら“撤退”です。自分の見込みと違って成長性が失われてしまったときは躊躇せずにポートフォリオから外す(売る)べきです。

 

自分の予測と違ってしまったら躊躇なく損切りする。新NISAで非課税措置が無期限だからと「いつか上がるだろう。それまで売れずに待とう」などといつまでもマイナスを抱えているより、失敗は失敗と処理したほうがすっきり楽になれます。

 

一般口座はもちろん、新NISAでも、たとえ損失が出ようとも損切りできることが大事です。その損切りが次の投資の糧になります。

 

 

長田 淳司

サラリーマン投資家

 

※本記事は『新NISAはほったらかしが9割』(双葉社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

 

 

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