自分の理想と現実が異なるとストレスが生まれる
一般に、イライラは「自分の理想」と「現実」が食い違うことによって発生するといわれています。
例えば、先ほど説明した浪費であれば、「わたしは20代女性なのだから、こういう生活をするべきだ」という理想(固定観念)が不要な浪費を生む→しかし、お金が足りなくて実現できないことが出てくる→理想と現実が食い違いイライラが生まれる―そんなロジックです。
自己分析をしてみたところ、どうやらわたしは、この理想(固定観念)を他者に対しても抱いていることに気がつきました。要するに、他人に対して、自分の勝手な期待や思い込みをぶつけてイライラしていたのです。
「通路ですれ違うときは、道を空けてこちらに譲ってくれる」と書きましたが、会社のなかには、そうでない人だっています。
社内ルールでは「左側通行」と決まっていて、それを守るべき(理想)なのに、ルールを無視して真ん中を歩いてくる人もいる(理想と異なる現実)ため、こちらが避けないといけません。
理想と現実が異なるので、そこにイライラしてストレスが発生してしまうというわけです。
しかし、こんなとき多くの人は「捉え方」を変えて対処するものです。「あの人は気が利かないからね(笑)」と性格で理由づけをしたり、「考えごとをしていたのかな」「体調が悪かったのかもしれない」などと相手の事情を想像したりして、「仕方のないこと」としてストレスをうまく受け流します。
ですが、そういう切り替えが苦手なわたしは、常に全力でイライラしていました。
ときには、「そうくるなら、わたしだって道は譲らない!」とムキになり、あえて避けずに真ん中を直進したこともありました。
いま思うと、本当に大人気ないのですが、当時のわたしは本当に心に余裕がなくて、どうかしていたんだなあと思います。
考え方を変えれば浪費や衝動買いもなくなる
イライラやモヤモヤの原因を掘り下げれば掘り下げるほど、自分の身勝手さや心の狭さが見えてきたのです。
頑なに、「ルールは必ず守られるべきだ!」「お互いに配慮し合うのが当然だ!」という理想を持ち、固定観念として相手に押しつけるから、イライラしてしまうのです。
自分のなかにあるストレスの原因を突き詰めていったことで、器の小ささが情けなくもなりましたが、他人に対するイライラを受け流せるようになり、確実にメンタル面の成長につながるいい経験になりました。
考え方を変えられたことで、感情的な浪費やストレス解消の衝動買いもなくなり、さらに貯金メンタルに邁進していけたわけです。
このように、わたしのケースでは「ストレスの原因となる考え方」が、自分の傲慢さや未熟さといった「個人の性格」に起因するものでしたが、そのほかにも「アンコンシャス・バイアス」という無意識の偏見や先入観が、ストレスの原因となる場合もあります。
節約オタクふゆこ
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