自分の考え方がストレスの原因だった
ストレスによる浪費をなくし、貯金メンタルに変わるためには、ストレスのそもそもの原因を取り除いたり、遠ざけたりすることが最善の策です。
例えば特定の人がストレス源なら、距離を置く、関係を断つというのがいいでしょう。
それが職場そのものだったり、性格が合わないけれど毎日接しなければいけない上司や同僚だったりした場合には、すぐに離れるのは難しいかもしれません。
でも、心身の健康を損なってしまっては本末転倒なので、精神的な負担が大きいと感じているなら、異動や転職など、根本的な解決法を考えてみてもいいのではないかと思います。
しかし、他人ではなく自分の「考え方」がストレスの原因になっている場合は、逃げようがありません。
なぜなら、たとえ居場所や環境を変えたとしても、どこに行っても同じようなストレスが発生してしまうからです。
これをなくしていくためには、ストレスを生み出している自分自身の考え方のクセに気づき、あらためていく必要があります。
わたし自身、「転職で職場環境がよくなりストレスが緩和された」ことが、貯金メンタルに変わるひとつのきっかけだったとお伝えしましたが、もちろんすべてのストレスがなくなったわけではありませんでした。その原因を突き詰めると、ストレスの原因は自分の「考え方」にあったのです。
ここからの話は、そんな事例のひとつとして読んでください。
他人へのイライラは「勝手な期待」と「思い込み」から生まれていた
職場が変わったことで業務上のストレスや給料の不安、人間関係やセクハラやパワハラのイライラもなくなり、最初のうちは「なにもストレスがないなんて、天国!」と思っていました。
同僚のみんなは、出社時や退勤時には笑顔で挨拶をしてくれる。通路ですれ違うときは、道を空けてこちらに譲ってくれる。
あたりまえのことと思うかもしれませんが、最初に勤務した会社は、社内全体がギスギスしていて、そういった気遣いやマナーもなく、小さなストレスが積もりやすい環境でした。ただ、恵まれた職場環境になったはずなのに、しばらくすると、またイライラし出したのです。
それまで、イライラの原因は「会社にある」「職場のせいだ」と考えていました。
しかし、新しい職場には大きな問題がない以上、「どうしてイライラするのだろう? もしかして、わたしがおかしいのかも」と、自分自身に原因があるという可能性に向き合うことにしました。
このように書くと、いわゆる「自己責任論」のように感じてしまう人もいるかもしれませんが、それはちょっと違います。
ストレスの原因は様々で、複雑に絡み合っていることが多いものです。
例えば、一口に「仕事のストレス」といっても、
・上司がパワハラ気味
・自分の視野が狭い、経験が足りない
などというように、自分自身の問題を含めて、複数の原因が混在しているものです。
ひとつめ、ふたつめのように、あきらかに自分以外のこと(職場や上司)に原因がある場合、「自分は悪くない」と思ってしまうかもしれません。
しかし、「自分は悪くない」というケースでも、現実問題として、そのことについてなんらかの対策をしていかなければ、いつになってもつらい現状を変えることはできません。そして同時に、他人や会社自体を変えることは現実的には難しいものでもあります。
そうであれば、「コントロールが可能な自分自身の考え方や行動を変えていくことで、少しでもストレスをなくし、穏やかな気持ちで過ごせるようになろう!」と考えたのです。わたしはこれを、「対策自分論」と呼んでいます。
心理学について本で学んだり、自己分析に取り組んだりした結果、それまでは気がつかなかった、自分の一面が見えてきました。
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