「除湿」は、エアコンが最も苦手としている機能
次に除湿についても説明しておきます。今のエアコンには様々な機能があり、どれが重要なのかよくわからないというのが実態ではないでしょうか。
エアコンの主要な3つの機能は暖房、冷房、除湿ですが、この中で最も苦手にしているのが除湿です。なので、この能力がいかに底上げされているかは重要だと考えています。
ところで、大半のエアコンにおいて温度の設定ボタンはありますが、湿度の設定ボタンがないことにお気づきでしょうか。そもそも湿度は成り行き任せなのです。
日立の一部のエアコンには5%単位ではありますが、湿度を調整するボタンがついています。日立は「再熱除湿」という機能を最初に発明したメーカーだけに、除湿には相当力を入れていることがわかります。
「除湿のほうが冷房より省エネっぽい」は間違い
除湿というのは梅雨時期のように「暑くはないけれどジメジメしている」時期にのみ必要な機能です。まずはここを間違えてはいけません。
またエアコンにおいて除湿とは、中の冷媒とよばれる液体をキンキンに冷やすことで空気中の水蒸気を結露させ、ドレン配管をとおして外にポタポタと捨てるということです。
ということは、しっかり除湿したい場合ほどキンキンに冷やす必要があるということがわかると思います。ところが、梅雨時期はジメジメしているだけで暑くはないので、キンキンに冷やすと湿度は下がっても必要以上に寒くなってむしろ不快に感じてしまいます。
そこで、キンキンに冷やして除湿された冷たい空気に「再び」熱を与えてから室内に放出する(だから再熱という)ことで、さも除湿だけを行ったようにしているのが再熱除湿という機能です。
このような仕組みなので、当然冷房以上に再熱する分だけエネルギーを使います。
「除湿のほうが冷房より省エネっぽい」と思われる方が多いのは、中下位機種で弱冷房除湿というものでそういう機種もあるからかもしれません。
しかし、再熱除湿やそれに類する方式の機種については、除湿の方が電気を使うということを間違えないでください。
2022年1月の時点で、再熱除湿が選択できるメーカーは日立と富士通ゼネラルの上位機種と、ごく一部の三菱の機種に限られます。このあたりは知っておいて損はないでしょう。
松尾 和也
松尾設計室
一級建築士
注目のセミナー情報
【国内不動産】5月13日(月)開催
銀行からフルローンを引き出す「最新不動産投資戦略」
利回り7%超!「新築アパート投資」セミナー
~キャッシュフローを最大化させるためのポイントも徹底解説
【国内不動産】5月16日(木)開催
東京23区×新築×RC造のデザイナーズマンションで
〈5.5%超の利回り・1億円超の売却益〉を実現
物件開発のプロが伝授する「土地選び」の極意
【事業投資】5月25日(土)開催
驚異の「年利50% !?」“希少価値”と“円安”も追い風に…
勝てるBar投資「お酒の美術館」とは
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
■恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ
■47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走