投資信託の保有残高に応じて毎月付与されるのが「投信保有ポイント」。新NISAに限らず、投信積立をするならどこの証券会社の投信保有ポイントの付与率が高くておすすめでしょうか? FP資格を持つ証券会社出身のSGO編集者が、松井証券、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券の主要ネット証券5社を比較します。
【新NISA対策】おすすめネット証券5社の「投信保有ポイント」を比較…還元率が高いのはどこ?

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「投信保有ポイント」は、投資信託の月間平均保有残高に応じて毎月付与されるポイントのこと。

 

投資信託を積立買付するときは「クレカ積立時に貯まるポイント還元率」が取り上げられやすいですが、投信保有ポイントにも注目すると、獲得できるポイントを最大化することができます。ただし、注意点もあります。

 

本記事では、投信保有ポイントに焦点を絞り、

 

「投信保有ポイントがたくさんもらえる証券会社はどこ?」

「投信保有ポイントだけでどれくらい貯まるの?」

「投信保有ポイントだけで証券会社を選んでいいの?」

 

のような疑問を持っている人に向けて、松井証券SBI証券楽天証券マネックス証券auカブコム証券の主要ネット証券5社の投信保有ポイントに関するサービスを徹底比較します。

 

最後まで読めば、投信保有ポイントの理解が深まり、2024年スタートの新NISAを自信を持って始められます。

 

はじめに:「投信保有ポイント」とは?

ポイント
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

投信保有ポイントは、投資信託の保有残高に対して付与されるポイントのことです。月末時点ではなく月間の平均保有残高に対して毎月付与され、投資信託の価格に関係なく残高の増加とともに獲得ポイント数が毎月着実に増えていくのが特長です。

 

ポイント還元率は、A銘柄は何%、B銘柄は何%というように証券会社の判断で細かく決められており、信託報酬(投資信託の管理や運用にかかるコスト)が高いアクティブファンドは総じて高く、信託報酬が安いインデックスファンドは総じて低くなっています。

 

・アクティブファンド…指数を上回るパフォーマンスを目指す投資信託
・インデックスファンド…TOPIXなどの指数に連動した値動きを目指す投資信託

 

獲得ポイント数は証券会社が算出して自動で付与してくれるので計算式を覚える必要はありませんが、SBI証券の場合は次のようになっています。

ポイントの算出方法(SBI証券の場合)

「(月間平均保有金額×付与率)÷365日×ポイント付与対象月の実日数」の各ファンド合計
※端数は切り捨て

この投信保有ポイントは証券会社独自のサービスなので、信託報酬の引き下げのタイミングでポイント付与率も下がることはよくあります。そのため、「ポイント付与率が高い銘柄に変更しよう」「ポイント付与率が下がったから別の金融機関に乗り換えよう」とならないように、あくまでも“おまけ”だと思っておいてください。

 

1.【比較表】主要ネット証券5社の「投信保有ポイント」サービス

ランキング
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

それでは早速、主要ネット証券5社の投信保有ポイントに関するサービスを比較した表をご覧ください。なお、ポイント付与率は「年率」で、赤い数字はその銘柄で最も高いポイント付与率を示しています。

 

■主要ネット証券5社「投信保有ポイント」比較表

証券会社 松井証券ロゴ SBI証券のロゴ 楽天証券のロゴ マネックス証券のロゴ auカブコム証券のロゴ
サービス名 投信残高
ポイントサービス
投信マイレージ 投信残高
ポイント
プログラム
投信保有ポイント 資産形成プログラム
還元される
ポイント
松井証券
ポイント

・Tポイント
・Pontaポイント
・Vポイント
・dポイント
・JALのマイル
・PayPayポイント

楽天ポイント マネックス
ポイント
Ponta
ポイント
最大ポイント還元率 1% 0.25% 0.132% 0.08% 0.24%

eMAXIS Slim 全世界株式
(オール・カントリー)

0.0175% 0.0175% 対象外 0.0175% 0.005%

楽天・オールカントリー
株式インデックス・ファンド

取扱いなし 取扱いなし 0.0561%

取扱いなし

取扱いなし

Tracers MSCI
オール・カントリー
(全世界株式)

0.0175% 0.0175%

対象外

0.0175% 0.005%

はじめてのNISA・
全世界株式インデックス
(オール・カントリー)

0.0175% 0.0175% 対象外 0.0175% 0.005%

SBI・V・全世界株式
インデックス・ファンド

0.022% 0.022% 対象外 取扱いなし 0.005%

eMAXIS Slim
米国株式(S&P500)

0.0326% 0.0326% 対象外 0.03% 0.005%

楽天・S&P500
インデックス・ファンド

取扱いなし 取扱いなし 0.077% 取扱いなし 取扱いなし

SBI・V・S&P500
インデックス・ファンド

0.022% 0.022% 対象外 0% 0.005%

eMAXIS Slim
先進国株式インデックス

0.03495% 0.0349% 対象外 0.03% 0.005%

楽天・先進国株式(除く日本)
インデックス・ファンド

取扱いなし 取扱いなし 0.088% 取扱いなし 取扱いなし

eMAXIS Slim
新興国株式インデックス

0.0745% 0.05% 対象外 0.03% 0.005%

eMAXIS Slim
国内株式(日経平均)

0.055% 0.05% 対象外 0.03% 0.005%

楽天・日経225
インデックスファンド

取扱いなし 取扱いなし 0.132% 取扱いなし 取扱いなし

eMAXIS Slim
バランス(8資産均等型)

0.055% 0.05% 対象外 0.03% 0.005%
指定銘柄の
還元率一覧を見る
一覧へ
※11月30日時点
一覧へ
※12月19日時点
一覧へ
※12月20日時点
一覧へ
※12月18日時点
一覧へ
※11月30日時点
解説に飛ぶ 解説へ 解説へ 解説へ 解説へ 解説へ

 

ご覧のように、松井証券はどの銘柄でもポイント付与率が高く、SBI証券を僅かに上回っていることがわかります。

 

次章では、5社の投信保有サービスの内容を順番に紹介します。

 

\業界最高のポイント還元率/

松井証券で口座開設する

2. おすすめネット証券5社の「投信保有ポイント」サービスを比較

ポイント
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

紹介するのは、次の5社です。

 

 

上記をタップ(クリック)するとその証券会社の解説に飛べるので、気になるところからご覧ください。

① 松井証券「投信残高ポイントサービス」

投信残高ポイントサービス
(引用:松井証券

 

■松井証券の「投信残高ポイントサービス」

サービス名 投信残高ポイントサービス
対象商品 松井証券が取り扱う全投資信託
※MMF・ETFは除く
対象口座 特定口座、一般口座、NISA口座
※iDeCoは除く
貯まるポイント 松井証券ポイント
備考 毎月エントリーが必要

 

松井証券では2023年11月から「投信残高ポイントサービス」が始まり、松井証券が取り扱う投資信託の全銘柄でSBI証券と同じかそれ以上のポイントが貯まります。これにより、一部の銘柄だけを対象にした以前の「投資信託毎月ポイント・現金還元サービス」は廃止。ポイント還元率は最大0.85%から最大1%にアップし、業界最高になりました。

 

松井証券にはクレカ積立がないので積立時にポイントは貯まりませんが、1,000万円などまとまったお金が手元にある場合は、松井証券で投資信託を一括購入すれば、初月から多くの投信保有ポイントを獲得できます。

 

ただし、松井証券の投信残高ポイントサービスは毎月エントリーをしないとポイント還元の対象にならないのが最大のネック。

 

本来であれば、投信積立は一度設定したら“ほったらかし”が理想なのですが、この点には注意が必要です。エントリーを忘れてポイントが還元されていなかった……とならないように、たとえば「月初は必ずログインしてエントリーする」といったルールを作って対策することをおすすめします。

 

【補足】「松井証券ポイント」とは?

松井証券ポイントってなに?
(引用:松井証券

 

松井証券ポイントは、松井証券独自のポイントのことです。あまり聞き慣れないかもしれませんが、PayPayポイントやdポイント、Amazonギフトカードなど3,000種類以上の商品と交換できるので、使い道には困りません。

 

また、3本の投資信託(「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」「ひふみプラス」)に限り、松井証券ポイントを積立買付に利用することも可能です(=「ポイント投資」)。

 

 

\コールセンターがつながりやすいと評判/

松井証券で口座開設する

 

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■松井証券のコールセンター ※スマホOK

 

  • 口座を持っていない方:0120-021-906
  • 口座を持っている方:0120-953-006
  • 受付時間:平日8時30分~17時

 

② SBI証券「投信マイレージ」

投信マイレージ
(引用:SBI証券

 

■SBI証券の「投信マイレージ」

サービス名 投信マイレージ
対象者 インターネットコース(コールセンターコースを含む)の方
対象商品 SBI証券が取り扱う全投資信託
※MMF・ETFは除く
貯まるポイント Tポイント、Pontaポイント、Vポイント、dポイント、JALのマイル、PayPayポイントから選択
ポイント付与日 原則翌月11日(休日の場合は翌営業日)

 

SBI証券「投信マイレージ」は様々な局面でポイントが貯まる「SBI証券のポイントサービス」の1つで、ポイント付与率は銘柄や月間平均保有金額によって次の表のように細かく決められています(詳細は公式サイト「投信マイレージサービスポイント付与率一覧」で確認できます)。

 

■「投信マイレージ」のポイント付与率(年率)

月間平均保有金額

1,000万円未満 1,000万円以上
①通常銘柄 0.1% 0.2%
②SBIプレミアムチョイス銘柄
※アクティブファンドが多い
0.15% 0.25%
③指定銘柄
※インデックスファンドが多い
ファンドごとにSBI証券が定めた付与率
(概ね0.0175%~0.1%

 

資産形成に適している低コストのインデックスファンドのほとんどは「③指定銘柄」に分類されており、ポイント付与率は大体0.0175%~0.1%(年率)となっています。

 

一方、「②SBIプレミアムチョイス銘柄」はアクティブファンドが多く、ポイント付与率は月間平均保有金額が1,000万円未満の場合は0.15%(年率)、1,000万円以上の場合は0.25%(年率)に分かれています。③指定銘柄より総じて高いですが、そのぶん信託報酬も高いので、ポイント付与率の高さだけで選ばないように注意しましょう。

 

【お知らせ】

②「SBIプレミアムチョイス」は2023年12月31日で終了し、2024年からは「SBIセレクト」「SBIプレミアムセレクト」に分かれます。詳細は、2023年12月15日のプレスリリース「投資信託の保有でポイントがたまる『投信マイレージ』のサービス拡充のお知らせ」をご覧ください。

 

 

\選べるポイントの種類は6種類/

SBI証券で新NISA口座を開設する

 

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③ 楽天証券「投信残高ポイントプログラム」

投信残高ポイントプログラム
(引用:楽天証券

 

■楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」

サービス名 投信残高ポイントプログラム
対象口座 特定口座、一般口座、NISA口座、未成年口座、IFA口座
※iDeCo、法人口座、ジュニアNISA口座は対象外
対象ファンド

・楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド

・楽天・S&P500インデックス・ファンド

・楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド

・楽天・日経225インデックス・ファンド

貯まるポイント 楽天ポイント
ポイント進呈時期 翌々月末

 

楽天証券では、2023年10月27日から「投信残高ポイントプログラム」が復活。ポイント付与の対象となる「楽天・プラスシリーズ」は、2銘柄から4銘柄に増えました。

 

楽天・プラスシリーズは、業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続ける運用方針が人気の「eMAXIS Slimシリーズ」よりも信託報酬が安くてポイント還元率が高いのが特長で、「楽天オルカン」と「楽天S&P500」は楽天証券で2024年から新NISA(つみたて投資枠)を始めるときの銘柄としてもおすすめです。

 

■「投信残高ポイントプログラム」の対象銘柄の信託報酬とポイント還元率

対象ファンド 信託報酬
(年率)
ポイント還元率
(年率)

楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド
(愛称:楽天オルカン)

0.0561% 0.017%

楽天・S&P500インデックス・ファンド
(愛称:楽天S&P500)

0.077% 0.028%

楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド
(愛称:楽天先進国)

0.088% 0.033%

楽天・日経225インデックスファンド
(愛称:楽天日経225)

0.132% 0.053%

 

信託報酬からポイント還元率を差し引いた実質コストは、同じ指数に連動する投資信託のなかでは現時点で最安。普段から楽天ポイントを貯めており、購入したい銘柄が楽天・プラスシリーズにあれば、他社よりも僅かですがコストを抑えられます。

 

なお、楽天証券には上記の「投信残高ポイントプログラム」とは別に、毎月末時点の投資信託の残高が初めて一定の金額に到達した場合のみ所定のポイントが付与される「残高達成でポイントプレゼント」というプログラムもあります。付与されるポイント数は、次の表のとおり。

既存の「残高達成でポイントプレゼント」
 
基準残高に応じた進呈ポイント
(引用:楽天証券)

ご覧のように、既存のプログラムは、残高が2,000万円に達しても獲得累計ポイントは2,090Pにしかなりません……。ほとんどポイントが貯まらないうえ、新しい投信残高ポイントプログラムの対象銘柄の残高を既存のプログラムの残高に含めることもできないので、頭の片隅に入れておくだけで大丈夫です。

 

 

楽天ポイントをお得に貯めるなら

楽天証券の公式サイトへのリンク

 

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④ マネックス証券「投信保有ポイント」

NISAならマネックス
(引用:マネックス証券

 

■マネックス証券の「投信保有ポイント」

サービス名 投信保有ポイント
対象者

計測日時点において、投信保有ポイント対象である投資信託を保有されている方

ポイント
付与率(年率)

・通常:0.05%

マネックス証券が指定する銘柄:0.03%

その他:銘柄によって異なる

対象外:0%

貯まるポイント マネックスポイント
ポイント付与日 翌月末最終営業日の翌日

 

マネックス証券の投信保有ポイントの付与率は、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などの人気銘柄は松井証券やSBI証券と同じ(年率0.0175%)ですが、その他の銘柄は総じて低くなっています。

 

ただし、2023年10月以降にマネックス証券のNISA口座を開設した人は、マネックスカードによるクレカ積立のポイント還元率が2024年9月末まで2.2%にアップ(通常でも1.1%)。

 

新NISAを始めるにあたり、年会費無料のカードで積立時に多くのポイントを獲得したい人にとってマネックス証券は穴場の証券会社となっています。

 

【補足】「マネックスポイント」とは?

マネックスポイント
(引用:マネックス証券

 

マネックスポイントはマネックス証券のオリジナルポイントです。マネックス証券で投資信託の買付(ポイント投資)に利用できたり、Amazonギフトカードやdポイント、Tポイント、Pontaポイント、ANAやJALのマイルなどに交換したり、さらに寄付することもできるので、使い勝手は抜群です。

 

一般的なクレジットカードのポイントの場合、他のポイントに交換すると1ポイント=0.8円のように価値が下がることもあります。しかし、マネックスポイントは基本的に1ポイント=1円で等価交換ができるので、損がありません。

 

 

\条件付きでクレカ積立のポイント還元率2.2%/

マネックス証券で新NISA口座を開設する

 

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⑤ auカブコム証券「資産形成プログラム」

auカブコム証券
(引用:auカブコム証券

 

■auカブコム証券の「資産形成プログラム」

サービス名 資産形成プログラム
貯まるポイント Pontaポイント
備考 初回のみauIDの登録が必要(無料)
※auユーザー以外もOK

 

auカブコム証券「資産形成プログラム」のポイント加算率は、本記事で紹介している5社のなかでは最も低く、信託報酬が0.24%未満でauカブコム証券が指定するインデックスファンドは一律0.005%となっています。

 

そして、auカブコム証券が指定する銘柄以外のポイント加算率は、月間平均保有金額に応じて次の表のように3段階に分かれています。

 

■「資産形成プログラム」のポイント加算率

月間平均保有金額

100万円未満 100万円以上~
3,000万円未満
3,000万円以上
通常銘柄 0.05% 0.12% 0.24%
auカブコム証券
が指定する銘柄
0.005%

 

保有残高が3,000万円以上になると0.24%にアップしますが、Pontaポイントを貯めるなら、②で紹介したSBI証券投信マイレージで貯めたほうがポイント付与率は高くなります。

 

しかし、「auマネ活プラン」に加入し、au PAYゴールドカードを使ってauカブコム証券の新NISA口座でクレカ積立をすると、12ヵ月限定ですがポイント還元率が合計最大3.0%にアップ。そのため、クレカ積立時と投信保有時の両方でPontaポイントを貯めたい人にauカブコム証券は特におすすめです。

 

 

\Pontaポイントをお得に貯めるなら/

auカブコム証券で新NISA口座を開設する

 

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3. 獲得できる投信保有ポイントのシミュレーション(楽天証券の場合)

ブタの貯金箱とコイン
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

おすすめネット証券5社の投信保有ポイントの付与率を紹介してきましたが、たとえば「年率0.0175%」と言われても、実際に年間でどれくらい貯まるのかイメージできていない人がほとんどのはずです。

 

そこで本章では、2023年10月27日に復活して再注目されている楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」において、還元率が0.028%(年率)の「楽天・S&P500インデックス・ファンド」を毎月5万円、30年間積み立てたときに獲得できる投信保有ポイントの累計を5年ごとに紹介します。

 

なぜ5万円なのかというと、現在のクレカ積立の上限が月5万円である点が1つ。そして、新NISAでは「つみたて投資枠(月10万円)」と「成長投資枠(月20万円)」で合計月30万円まで投信積立が可能ですが、月5万円くらいが現実的だと考えたからです。新NISAの非課税保有限度額は1,800万円なので、月5万円なら30年間で満額になる計算です。

 

■「投信残高ポイントプログラム」のシミュレーション

楽天S&P500 1年 5年 10年 15年 20年 25年 30年
投信残高ポイントプログラム
で獲得できる累計ポイント数
84 2,076 8,295 18,656 33,160 51,806 74,594

 

ご覧のように、保有残高が増えるにつれて獲得できる楽天ポイントは着実に増え、30年間で累計75,000ポイントくらい貯まることになります。

 

ただし、この試算はあくまでも投資信託の価格がずっと変わらないと仮定したもので、楽天S&P500の基準価額が上昇して保有残高が増加すれば、もらえるポイント数も当然アップします。また、購入する証券会社や買付する銘柄、保有残高などによって結果は異なるので、あくまでも目安としてお考えください。

 

取引画面が見やすいと初心者にも評判

楽天証券の公式サイトへのリンク

 

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4. 投資信託の「移管」に関するプログラム・キャンペーン

青いリボンのプレゼントボックス
(※写真はイメージです/PIXTA)
 

ここまで紹介した5社の主な銘柄のポイント付与率を比較し、「あっちの証券会社で買えばよかった」「投資信託は1社にまとめて管理したい」と思った人もいるかもしれません。

 

そのような人におすすめなのが「移管」という手続き。課税口座(特定口座もしくは一般口座)で保有している投資信託を購入時の価格のまま他社に移すことができるうえ、他社で買付した投資信託の残高もポイント還元の対象としてカウントされます。

 

ただし、入庫手数料は無料なのに対して、出庫手数料は1銘柄につき3,300円がかかる証券会社が多いです(auカブコム証券は5,500円)。

 

ポイント付与率が変わるたびに少しでも高い還元率を求めて移管するのはおすすめしませんが、メインの証券会社が決まっていれば、1社にまとめたほうが資産管理がしやすくなります。

 

その際、本記事で紹介したauカブコム証券を除く4社は、移管時の手数料の全額または一部を負担してくれる以下のプログラム・キャンペーンを実施しています。参考にしてください。

 

■投資信託をお得に移管できるネット証券

   口座    プログラム・キャンペーン名称 負担してくれる額 実施期間
松井証券のロゴ

移管手数料負担サービス

全額 常時
SBI証券のロゴ

投信お引越しプログラム

全額 常時
楽天証券のロゴ

投信・iDeCo移管
プレゼントキャンペーン

入庫金額によって
500~10,000P
2024年
3月29日まで
マネックス証券のロゴ

移管手数料(税込)全額
キャッシュバックキャンペーン

全額 2024年
1月31日まで

 

特におすすめなのが松井証券とSBI証券で、本来は顧客が移管元に支払う手数料を全額肩代わりしてくれるサービスを常時実施しています。

 

手続きは少々面倒かもしれませんが、一度移管すれば毎月ポイントが付与されるので、ご活用ください。

 

\新NISAの銘柄数はトップクラス/

SBI証券で新NISA口座を開設する

 

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5. よくある質問

Q&A
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

最後に、投信保有ポイントに関するよくある質問に5つ回答します。本文と重複する内容もありますが、復習のためにお役立てください。

Q1. 投信保有ポイントはNISA口座で保有している分も対象になりますか?

投信保有ポイントは、NISA口座で保有している投資信託の残高はどの証券会社でも対象になります。

 

Q2. 投信保有ポイントはiDeCoで保有している分も対象になりますか?

投信保有ポイントは、iDeCoで保有している投資信託の残高はどの証券会社でも対象外です。

 

Q3. 他社で買って移管した投資信託も対象になりますか?

はい、対象になります。ただし、移管できるのは課税口座(特定口座もしくは一般口座)で保有している分だけで、NISA口座で保有している投資信託はどの証券会社でも移管できません。

 

Q4. ポイント付与率の高い銘柄のほうがおすすめですか?

ポイント付与率の高さだけで積立設定する銘柄を決めてはいけません。ポイント付与率が高い銘柄は信託報酬も高いアクティブファンドであることが多く、高いコストを払ったからといって運用成績がよくなるわけではありません。むしろ、高い信託報酬は運用パフォーマンスの低下につながります。

 

投資信託で毎月コツコツ積立買付をして資産形成をするなら、投信保有ポイントのポイント付与率の高低に関係なく、インデックスファンドを軸にして銘柄を選びましょう。

 

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Q5.「楽天・プラスシリーズ」は運用歴が短いですが大丈夫ですか?

楽天・プラスシリーズの「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」と「楽天・S&P500インデックス・ファンド」は2023年10月27日から運用が始まったばかりで、2024年から拡充される新NISAで積立設定していいのか迷っている人もいると思います。

 

しかし、「楽天S&P500」は繰上償還(運用が強制終了されること)の目安となる「純資産100億円」を12月19日に早くも突破し、このまま順調に資金が流入することが予想されます。さらに、「楽天オルカン」は純資産80億円を12月27日に突破し、100億円に到達するのも時間の問題です。

 

また、楽天・プラスシリーズの2本のファンドは人気銘柄「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を意識して運用を始めたもので、ベンチマークにしている指数も同じなので、値動きはほぼ同じ。そのため、eMAXIS Slimシリーズよりパフォーマンスが劣るということはありません。

 

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6. まとめ

ポイント
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

この記事では、主要ネット証券5社の投信保有ポイントに関するサービスについて解説しました。

 

ポイント付与率の高さだけに注目すると、松井証券がSBI証券を僅かですが上回っています。しかし、松井証券にはクレカ積立がなく、積立時と投信保有時の両方でポイントを獲得するなら、SBI証券のほうがおすすめです。

 

ただし、投信保有ポイントの付与率は証券会社が本来受け取る信託報酬の一部をユーザーに還元しているので、信託報酬が引き下げられるとポイント付与率も低くなります。

 

そのため、現在の投信保有ポイントの付与率を絶対的な基準にするのではなく、松井証券のようにコールセンターにすぐに質問できる安心感や、楽天市場でネットショッピングをするのが好きだから楽天ポイントが貯まる楽天証券にしようとか、“ずっと変わらないサービス”を基準に証券会社を決めることをおすすめします。

 

本記事が、あなたが資産形成に取り組む証券会社を選ぶときのヒントになれば幸いです。

 

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