鬼管理を実行するための6つの法則
着実に合格に必要な勉強を実行していく管理術として筆者が提案している「鬼管理」。鬼はもともと忌み嫌われる想像上のモンスターではありますが、最近は「とても」あるいは「程度がはなはだしい」という意味で、若い世代を中心によく使われるようになっています。鬼管理の鬼は後者の意味で、ただの管理ではなく成果を実感できる管理、本物の管理という意味で使用しています。
記事『志望大学合格への道…必要な学力を身につける「鬼管理」とはなにか?【志望校合格率83%の塾講師が直伝】』では、鬼管理を実行するための6つの法則の①~③について解説しました。今回は、その続き④~⑥について解説します。
鬼管理を実行するための6つの法則
①5W1Hを明確化し行動を具体化する
②計画には数字を盛り込み、行動を具体化しよう
③成績アップにつながる勉強を目指そう
④分析改善は人に依存するな
⑤人間関係を見直そう
⑥他責思考を捨てろ
④分析改善は人に依存するな
とはいえ、間違った分析改善をしていることも往々にしてあります。正しい分析改善は講師や先生に質問するだけではできません。
テストや模試を受けているときや問題集を解いているとき、似たような問題を前にもやったな、とか、見たことある問題だなと思ったことがある人もいると思います。このような問題に出合ったら、100%の自信をもって正答できなければなりません。成績はその積み重ねで上がるわけですから当然の話です。
なのにまた同じような問題を間違えてしまったという場合は、せっかく勉強してテストもしたのに、正答できなかった原因を解消できていないことになります。
よく「この問題が分からないので教えてください」と、質問してくる生徒がいます。分からないことを分かるようにするために質問すること自体は前向きで良いことですが、講師や先生の解説を聞いて、なるほどと思うだけで終わってはなんの意味もありません。
その問題はそれで解けるようになったとしても、試験本番にまったく同じ問題が出るわけではないので、自分は何が分からなかったためにこの問題を解けなかったのかをその都度はっきりさせる必要があります。公式の理解があいまいだったからなのかもしれないし、証明の仕方自体がよく分かっていないことが原因ということもあります。いずれにしても、できていない部分の穴を着実に埋めておかないと、形を変えて出題されたときに歯が立たないのです。
間違えた背景や理由を突き止めて、改善しない限り、間違いを繰り返します。1つの問題を解くために必要な知識は1つではないので、それらのうちどれが分かっていて、どれが分かっていなかったのかを分析し、一つひとつ検証する必要があります。
行動を鬼管理することに加えて、この分析改善を行うことで、初めて勉強量に比例する成果が生まれます。勉強しているのに成績が思うように上がらない、ということがなくなるので、勉強しようというモチベーションがアップし、さらに成績が上がるという正のサイクルが回るようになるのです。