「自分が何にお金を使っているのかがわかった」ら家計簿を卒業する
さて、では家計簿をつけて出費を減らせた人が、その後、1年間家計簿をつけ続けるとどうなるでしょうか?
この質問は、「家計簿をつければつけるほど、出費は減ると思いますか?」と言い換えてもいいかもしれません。
答えは、「あれ? 家計簿をつける手間の割に、出費が減ってないな」となります。
当然のことでしょう。家計簿をつけ始めた当初は、出費の中で明らかにムダなものをあぶり出すことができました。
しかし、その後は、「ちょっと食費が高くなってきたな」とか、「この月は医療費がかかったな」といった、ちょっとした傾向や、イレギュラーの出費が見えるだけ。
最初のような、劇的な効果はないのです。
これが、お金を貯め始めてしばらく経った女子たちが、「家計簿をやめてよかった」派に転向するカラクリです。
というわけで、まだ家計簿をつけておらず、自分が何にお金を使っているのかを把握していない方は、今すぐ、家計簿をつけてください。
今の時代、スマホのアプリなどで簡単にできます。自分が何にいくら使っているかも把握していないような、お金への意識のない生活は論外です。
そして、家計簿をつけ始めて自分の出費が把握でき、かつ「明らかなムダ」「明らかな使いすぎ」がなくなったら、もうやめましょう。
いいんですよ、途中でやめて。
あるいは、「バランスシート」の発想に切り替えていくのも手です。
私の周りで本当にお金を稼いでいる人は家計簿をつけていません。
会計士や税理士などに資産の管理を外注している人もいます。ある程度、収入と支出のバランスがとれるようになったら、「自分でやってもたいして意味がない」ということなのです。
もちろん、「家計簿をつけると節約の努力が見える化できて楽しい」「家計簿をつけないと、もはや不安」など、節約や貯蓄以外に目的が生まれた場合は、無理にやめる必要はありませんよ。
しかし、その労力を別のこと―たとえばもっと前向きな資産運用―などに充てたほうが、お金が貯まる、というのは言うまでもありません。
【まとめ】
「ただ記録するだけ」の家計簿は、半年で卒業しよう
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