原則的に1回の「入院日数」に上限がある医療保険
医療保険では、長期入院をすれば元が取れるのかといえば、答えはYESであり、NOでもあります。
医療保険は原則として、1回の入院日数の上限が決まっています。60日型、120日型などさまざまですが、60日型であれば、それを超える分の入院については、保険金が出ません。かといって、カバーされる入院日数を長くすればするほど、保険料は高くなってしまいます。
しかも、1回入院して、すぐにまた再発し、再入院することになった場合、最初の入院と2回目の入院は〝同一のもの〟と見なされてしまいます。つまり、2回の入院ではなく、1回の入院としてカウントされてしまうということです。
そのため、1回目の入院が30日、2回目の入院が40日で、入院日数が60日型の場合、10日分の保険金は給付されません。
保険金を給付される日数にも制限あり
1回の入院から一定期間時間を空けて入院すれば、もちろんまた医療保険でカバーされます。しかしながら、一生涯のうちで保険金が給付される日数にも制限があるのです。保険会社や商品によっても異なりますが、一般的には700日、1000日といったケースが多くなっています。
もし、頻繁に長期入院をしていて、通算入院日数が1000日を超えてしまったら、終身の医療保険であっても、超過分についてはまったく保険金が出なくなってしまうのです。
1000日入院すれば1000万円は受け取れるので、支払い保険料よりも多くの保障が受けられることにはなります。ですが、目いっぱい保険金を受け取ってトクできる人はかなり少ないでしょうし、もしそうなったとしても、超過分の保障はなくなるので、不安がつきまといます。
長く入院するとトクかどうかが、YESでもNOでもあるというのは、そのためです。