◆Tax on Tax(ガソリン税と消費税の「二重課税」)の解消
要望書はガソリン税と消費税の「二重課税」の問題も指摘しています。
現行制度の下では、ガソリン価格にガソリン税が含まれており、全体を包括して消費税が課税されるしくみになっています。「1リットル53.8円」のガソリン税にさらに10%の消費税が課税されているということです。
たとえば、50リットル給油したらガソリン税の額は2,690円ですが、そこにさらに269円の消費税がかかるということです。
この税金にさらに税金が課税されているという構造は、講学上、「Tax on Tax」あるいは「二重課税」といわれることがあります。要望書は、この二重課税の状態を解消すべきと指摘しています。
「重課措置」の是正
要望書では「重課措置」の是正を求めています。
重課措置とは、新規登録から13年を経過した自動車に対して、自動車重量税や自動車税・軽自動車税の税率が高く設定されていることをいいます。
これに対し、JAFは、個々の車の使用実態や環境負荷等を考慮することなく一律に新規登録からの経過年数によって税金を重くすることは合理性・公平性を欠くと指摘しています。
現行の自動車税制が複雑であること、課税の理論的根拠に多少なりとも問題を抱えていることは否めません。また、ガソリン価格の高騰が長期化しており、自動車ユーザーの経済的負担をいかに軽減するかが重要な政策的課題の一つとなっています。
さらに、今後、「カーボンニュートラル」の流れのなかでEVが急速に普及していくことが予見され、税制上、ガソリン車とEVとの間で著しい不公平が生じないようにすることが求められます。
そんななかで提出された今回のJAFの要望書は、今後の自動車税制のあり方を考えるうえで重要な問題提起を含んでいるといえます。
黒瀧 泰介
税理士法人グランサーズ 共同代表
公認会計士
税理士
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