会社が創業期を脱して業績が安定したタイミングで、さらなる成長をめざすには、社長が経営に集中できるようサポートする「ナンバー2」の存在が重要になります。しかし、育成するのは容易ではありません。どのようにすればスムーズに育成できるでしょうか。アメリカ発の起業家のための経営システム「EOS(the Entrepreneurial Operating System)」の専門家である久能克也氏が解説します。
「ナンバー2」ではなく経営の仕組みを回す「インテグレーター」を育成しよう
Iさんが見事「誰もが認めるナンバー2」に昇格したのは、逆説的ですが「ナンバー2を育てよう」とはせず、「経営チームをまずは結成する」というアプローチを採ったからでした。
「そろそろ社長1人で回すのは限界になりそうだな」と感じたら、まず、本記事で紹介したA社が取り組んだように経営チームを結成し、経営チーム全員で会社の仕組みづくりに取り組むアプローチをおすすめします。そして、その中で「インテグレーター」の役割と責任がはっきりするので、今度はその「インテグレーター」の職責を果たしてくれる人を見出し、育成するのです。
求める人材像がはっきりしますし、今いるメンバーの中から抜擢するのか、新規採用するのか、どちらにしても成功する可能性が高くなるはずです。
久能 克也
株式会社オプティ 代表取締役
EOS JAPAN合同会社 代表
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Professional EOS Implementer®
株式会社オプティ 代表取締役
EOS JAPAN合同会社 代表
2007年に中国・上海にて国際人材紹介事業を立ち上げたのを皮切りに語学学校やEC事業などを展開。貿易事業では不良品をつかまされあわや倒前の大失敗も経験する。大手クライアントの中国EC展開をサポートし事業が急拡大、マネジメントの壁にぶつかる。EOS®(起業家のための経営システム)を発見し、導入することで自走する会社をつくる。2020年帰国しEOS®インプリメンターとして活動スタート。同年『トラクション ビジネスの手綱を握りなおす 中小企業のシンプル・イノベーション』(ビジネス教育出版社)を監訳出版。2022年『GET A GRIP』(同)を監訳出版。
EOS JAPANウェブサイト
https://eosworldwide.jp/
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