元気いっぱいに走ったり跳ねたりできるのも、強く健康な足があってこそ。今回は子どもたちの遊びと運動の土台になる「足」について、子どもの足の痛みと歩き方の専門家である、理学療法士の藤原慎也さんにインタビュー。子どもの足の健康チェック法や、将来困らないようにするためのトラブル予防法などをご紹介します。
なぜうちの子は「よく転ぶ」のか?専門家が教えてくれた「2つの意外な理由」 ※画像はイメージです/PIXTA

 

子どもの足のチェック方法

ここではご家庭でできる子どもの足のチェック方法をご紹介します。

 

子どもロコモチェック

子どもロコモとは、骨や関節などの運動器の働きが衰えて、基本動作がやりにくくなっている子どもの症状のことをいいます。3歳以上であれば次の4つの動作で子どもロコモをチェックしてみてください。4つ、すべてできれば特に問題はありません。

 

①片足立ち

両手を広げて片足で5秒間立ちましょう。左右ともできますか?

②しゃがむ

足の裏を床につけたまましゃがんでみましょう。尻もちをつかずにしゃがめますか?

③腕上げ

両手をまっすぐに上げましょう。垂直に上がりますか?

④前屈

膝を伸ばしたまま体を前に倒します。指が床につきますか?

 

転びやすさチェック

3歳以下の子には子どもロコモチェックは少し難しいので、普段の生活の中でよく転ぶことがないかをチェックしてあげてください。よく転ぶというのは、体のバランスが影響していることも考えられます。将来のトラブルに繋がらないよう、転ばないための対処法が必要です。

 

健康な足を育てるために必要なこと

子どもが将来、体のことで困ることがないように小さいうちからトラブルを予防したり、健康な足を育てていくことが大切です。そのために押さえておきたいポイントをご紹介します。

 

①毎日60分以上の外遊び

文部科学省が出している幼児期運動指針には、毎日60分以上は体を動かして遊ぶことが提唱されています。またこちらの指針では幼児期に身につけておきたい基本的な36の動作が示されています。例えば、立つ、ぶら下がるなどのバランスを取る動きや、登る、くぐるなどの体を移動する動きがあり、これは特定のスポーツをするよりも公園での遊具遊びなどによって経験できるものばかりです。公園に遊びにいくのであれば、昔ながらの遊具があるような公園がおすすめです。

 

②裸足で過ごす

足裏にはたくさんの感覚受容器があります。砂浜や芝生、凸凹のある場所で足裏に刺激を入れていくことが良いといわれていますが、安全面や衛生面も心配なところかもしれません。裸足で外遊びが難しいようでしたら、できるだけ屋内では裸足で過ごせる時間をつくり、足の感覚を育ててあげましょう。

 

③足に触れてあげる

子どもの足にたくさん触れてあげてください。たくさん触れられることで子どもの感覚が育ちます。