そもそも癇癪とは?
癇癪とは、わかりやすく言えば「子どもが泣いてどうにも手が付けられないような状態」のことです。
では、どのくらい泣いたり暴れたりすれば癇癪なのかというと、それはママの主観で決めていいと考えています。つまり、ママが「もう手が付けられないな」と思ったら、それは癇癪です。
そのうえで、具体的にどのような行動がみられるかというと、親が何を言っても「いや」と言って聞かない、泣き続ける、激しい子だと床を叩く、頭を床や壁にぶつける、物を投げるなどがあります。
子どもが癇癪を起こす原因
子どもが癇癪を起すのは、やりたいことができなかったり、反対にやりたくないことをやらされたり、自分の思い通りにならなかったときです。
まだ心身の成長段階にある子どもは、まず自分が何をやりたいのかがよくわかりません。また、自分のこだわりや要求が通らなかったときの気持ちをどのように扱ったらよいかもわからず、感情が爆発してしまいます。
したがって、成長とともに子どもが自分の気持ちを理解できるようになり、自分で問題を解決する力が身について、また脳の前頭前野が発達して感情を制御できるようになっていくと、癇癪は自然とおさまっていきます。
子どもが癇癪を起こしてしまったときの対処法
では、癇癪を起してしまった場合は、どうすればよいのでしょうか。
まず、抱っこさせてくれるかどうか、試してみてください。子どもの癇癪がどの程度なのかを判断する手がかりになります。
①抱っこさせてくれる場合
子どもは癇癪を起しているものの、冷静な部分もあるので、抱っこしてあげれば落ち着きます。落ち着いたら、声掛けしてあげてください。子どもは、自分の気持ちがよくわからずに癇癪を起しているので、子どもがやりたかったことを具体的に言葉にして声掛けしてあげます。
「エレベーターのボタンを押したかったんだね、じゃあもう一回押してみようか」「喧嘩しておもちゃを取られたから怒っているんだね」と親御さんが言語化してあげることで、子どもは自分の気持ちに気づくことができます。
②抱っこさせてくれない場合
落ち着かせようと無理やり抱っこすると逆効果なので、いったん子どもから離れてみましょう。これは親御さん自身の心を整えるためなので、少し離れるだけで心が整えられるのであれば、お皿洗いでもしながら様子を見てあげてください。しかし、泣き声を聞くだけでもママにとってストレスで、怒鳴ったり手が出そうになってしまうような場合は、子どものいる部屋から外へ出て、心を落ち着かせてください。ママが自分の心に傷をつけないということを一番大切にしてほしいと思います。
癇癪を起していても、子どもは必ずいつかはママに抱っこしてほしくなります。そのタイミングを待って、抱っこしてあげてください。このとき大事なのは、親が自分のタイミングで抱っこしないことです。子どもが抱っこしてほしくなったタイミングで抱っこしてあげて、落ち着いたら①と同じように、子どもの気持ちを言語化してあげてください。