物件を活かすも殺すもリフォーム次第
不動産賃貸業とは、月々いただく家賃で稼ぐビジネスです。毎月決まったお金が必ず入ってくる超安定的なビジネスです。この安定している収入だからこそ、重要なのです。月々5万円の家賃よりも、月々5万5千円の家賃のほうが、月額5千円。年間で6万円の収入が増えます。ですから賃貸オーナーとしてあなたは、1円でも高い家賃で入居者と賃貸契約を結ぶことが必須です。
リフォームの費用対効果を考える
ただ、闇雲に家賃を上げても、入居者が見つからなかったら意味がありません。リフォーム代など多少の費用をかけることによって、家賃を上げることができるでしょう。壁紙を今風にしてアクセントクロスを貼ることで部屋の印象は大きく変わります。これで家賃が2千円から3千円上げられます。
では、壁紙を張り替える費用は? ワンルームマンションでしたら高くても5万円ぐらいです。ということは、5万円割る2千円で、およそ2年で回収できる計算となります。ということで、汚れたクロスのままで、入居者を募集して空室期間を作るより、早くリフォームをして家賃を手にしたほうが効率的といえるでしょう。
では、もっとお金をかけることを考えてみましょう。ヨーロッパの輸入家具やシャンデリヤを取り入れ、超豪華な部屋ができたとしましょう。リフォーム代が100万円。家賃が2万円上げられたとしたら、回収できるのは、50ヵ月後ということになります。これでは、費用対効果が悪すぎますね。
というように、あなたの手持ちの資金と、そのリフォームによってどれだけの家賃の上昇が見込まれるかを視野に入れて、リフォームを考えてください。オーナーのことを考えない賃貸管理会社は、やたらめったらリフォームの提案をしてきます。そりゃお金をかければそれだけ入居者が決まりやすいからです。
私が日頃考えているリフォーム代の目安です。
空室期間は家賃が入ってきませんので、最大3ヶ月を超えるのは嫌なので、その分まではリフォーム代に充てる、あるいは家賃を5千円上げて、2年で回収できるレベルでリフォームするというのが大方の目安です。
これはあくまで私の基準ですので、あなたはどのぐらいの費用を掛けるかの基準を持っておくことが重要ですね。
※本記事は『1000年使える不動産投資最強成功術 失敗しない人だけが知っている不動産経営の定番』(ごきげんビジネス出版)一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
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