子ども部屋はいつ頃から必要になるのでしょうか。子どもが大きくなってきて、そろそろ子ども部屋を用意しなければ、とお考えのママ・パパのために、子ども部屋に必要な広さや子どもの部屋のレイアウトなど、子ども部屋のいろいろについて、建築士のかぁやんさんにお話をうかがいました。

 

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子ども部屋はいつから必要?

子ども部屋が必要となるのは、一般的には小学校低学年くらいからだと考えられています。しかし、これは当然のことながら、住宅の事情や親のライフスタイルなどによって違ってきます。

 

たとえば、晩婚化に伴い子どもだけを中心とせず、親の希望するライフスタイルも実現したいという考え方も少しずつ増えています。そのような家庭では、親と子は別の寝室でという考えから未就学児のうちに子ども部屋を与えています。また、自分の洋服などの管理を通して子どもの生活能力を育てたいという方針の家庭も、3~4歳から子ども部屋を与えるところも見られるようになりました。反対に、間取りの制限がある場合は、子ども部屋は中学生からという家庭もあるでしょう。

 

子ども部屋に必要な広さはどのくらい?

間取りが調整できる注文住宅に限っていうと、子ども部屋としてトレンドとして好まれるのは四畳半前後です。広さを検討するにあたって、考慮するといいのは子ども部屋で子どもに何をしてもらいたいのか、です。

 

四畳半というのはベッドと机が置ける広さですが、勉強はリビングでするので机はいらないというのであれば、2畳から3畳に設定するというご家庭も多くはありませんが、あります。最近だと、子供用のeスポーツのレーシングゲームの機材を置きたいというようなことを考える親もいます。子ども部屋での生活を具体的に想像してみるといいでしょう。

 

子ども部屋を与えるメリット・デメリット

<メリット>

子どもの目線からは、中学生以降になって反抗期が訪れたとき、ひとりで過ごせる場所があるというのが一番大きなメリットでしょう。

 

部屋を片付けるなど、子どもに管理能力がつくのもメリットと考えられますが、これは逆に、片付けがうまくいかずに部屋が散らかるというデメリットにもなりえます。

 

<デメリット>

片付け、掃除ができずに部屋が汚くなってしまう可能性があることや、子どもが部屋で何をしているのかわからないので、子どもへの監督や干渉が難しくなってしまうことがデメリットだといえます。

 

きょうだいで部屋を分ける場合はどうすればいい?

きょうだいの一人ひとりに部屋を与えられるのであればそれに越したことはありませんが、住宅の事情などで与えられないことももちろん考えられます。そのような場合には、部屋の分け方にいろいろ工夫ができます。

 

部屋の分け方は、部屋の広さや形、ドアの位置、また兄弟の性別などによって変わってきますが、ひとつの例として参考になるのが、映画「耳をすませば」に出てくる子ども部屋です。部屋の真ん中に二段ベッドを置いて、「二段ベッドの上段と部屋の右側の空間」と「二段ベッドの下段と部屋の左側の空間」に分けています。ベッドを仕切りの代わりにして、上下の空間を上手に使った分け方だと感心します。二段ベッドが置けない環境である場合は、パーテーションやスクリーンなどを設置するのもひとつの手でしょう。

 

独立させることが難しくても、「半個室」のように少しだけプライベートな状態をどのように作るかをお子様と一緒に考えてみても楽しいかもしれません。

 

子ども部屋には何を置く?

子ども部屋に置くものはベッドまたは布団と机が一般的ですが、とくに重要なのは収納です。収納量が十分かどうか、将来的に子どもが管理できるかどうかに着目して準備するとよいでしょう。たとえばプラスチックの引き出しケースなどは、子供の成長に応じて手の届く高さに段を増やして調節できるのでおすすめです。

 

インテリアのデザインは、子どもの好みが出てくるまでは親の好きなものを置くのも楽しみの一つですよね。子どもがある程度大きくなったら、子どもの興味が伸びるようなものにしていってあげるのもおすすめです。