赤ちゃんの沐浴ってどうすればいいの? 小さな赤ちゃんをうまく洗ってあげられるのか心配な、出産前のママ、パパもいらっしゃるでしょう。そこで助産師のありささんに、沐浴の手順、注意点などについてお話をうかがいました。出産を控えたママ、パパは、ぜひ沐浴の予習をしてみてください。
初めての〈沐浴〉はどうすればいい?正しいやり方と注意点【助産師が解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

 

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「沐浴」とは?「入浴」との違いは?

「入浴」が湯船に体をつけるものであるのに対し、一般的に「沐浴」は体を清める意味で使われます。

 

生まれてすぐの赤ちゃんは抵抗力が弱く、またおへそが取れていないあいだはお風呂のお湯からバイ菌に感染するおそれがあるため、生後1ヵ月くらいまでは入浴ではなく沐浴を行います。

 

沐浴は生後1ヵ月以降も続けて問題ありません。赤ちゃんが大きくなってベビーバスに入らなくなれば、バスマットに寝かせてシャワーで洗ってあげるとよいでしょう。

 

沐浴の回数やタイミング

沐浴は必ず毎日行わなければならないものではありません。赤ちゃんの皮膚は乾燥しやすく、沐浴は石けんで脂分を洗い流してしまうので、あまり乾燥するようであれば2日に1回でもOKです。ママもそのほうが楽であればなおさらですね。

 

夏場など汗をかきやすい季節にあせもや湿疹ができてしまったら、一日一回の沐浴のほか、体を拭いてあげたり、シャワーで流してあげるとよいでしょう。生後2週間から3、4ヵ月くらいまでは代謝が高まる時期です。カリカリとかさぶたのようなものが付くようであれば、しっかり洗ってあげてください。

 

沐浴は毎日同じ時間に行わなくても大丈夫です。とくに一人目のお子さんでまだ赤ちゃんの扱いに慣れていないママは、安全を優先して、パパがいる時間など誰か手伝ってくれる人がいる時間帯に沐浴するのがよいでしょう。沐浴に慣れてひとりでもできるようになったら、時間帯を決めてあげると赤ちゃんの生活のリズムがつきやすくなります。

 

沐浴は、赤ちゃんが落ち着いているときに行うとスムーズにできます。お腹が減っているときや授乳直後は避けた方が無難です。また沐浴前に、熱がないか、下痢をしていないかなど、体調が悪くないかどうかよく確認してあげてください。

 

沐浴に必要なものは?

基本的には、ベビーバスとシャワー、石けんがあればOKです。シャワーの代わりに、最後に手桶でかけ湯してもかまいません。石けんは子どもから大人まで使えるようなものであれば、固形でも液体でも使いやすいものでOKです。赤ちゃんの肌と相性もありますので、合うものを選んであげてください。ママパパにアトピーがあったり、乾燥しやすいなど肌がデリケートな赤ちゃんであれば、赤ちゃん用の石けんを使うとよいでしょう。また、ベビーバスの代わりに衣装ケースなどで代用するママもいます。

 

お湯の温度を測るのに温度計を使ってもよいですが、万一温度計が壊れていたら危ないので、必ず自分の手でお湯加減をみてください。ガーゼは使っても使わなくてもよいですが、皮膚が弱い赤ちゃんは手のひらのほうが優しく洗えます。

 

沐浴中に赤ちゃんが暴れてしまう場合は、沐浴布(ガーゼ生地のフェイスタオルで可)で腕の周りをくるんであげると落ち着きます。