※画像はイメージです/PIXTA

マイホーム購入を検討している方々の間で「中古住宅を買って自分でリノベーションする」スタイルが流行っています。その理由のひとつに「資産価値が下がりにくい」という評価があります。実際はどうなのでしょうか。実情を見ていきます。

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    資産性が高い家=建物にお金をかけない家

    資産性という観点だけに特化して考えると、結局は新築であろうとリノベーションしようと、最後に資産として残るのは土地だけです。つまり、いかに土地にお金をかけたかということが、将来の資産価値として重要になり、逆の言い方をするなら「いかに建物にお金をかけないか」ということになります。

     

    具体的には、「需要の高い地域」の「それなりの大きさの土地」で「価値の落ちた中古住宅」を「ほどほどにリフォーム」して購入するのが、資産性だけの観点でいえばベストということです。

    「資産性」と「居住性」のバランスが大切

    一方で、当然ながら家は資産としてだけでなく、家族と長く暮らすうえでの住み心地も重要になります。自分のこだわりをリノベーションに詰め込んだほうがコストは上がりますが、その分住み心地はよくなります。そのため、自宅の資産性と居住性は部分的にトレードオフの関係になるのです。

     

    筆者は決して高額なリノベーションや新築住宅の購入を否定しているわけではありません。もちろん、住み心地を無視して資産性だけを考えて家を買うことをおすすめしているわけでもありません。

     

    注意してほしいのは、家を買うときにいきなりリノベーションされた素敵なモデルルームに行ってしまうと、どうしても気持ちが舞い上がり、「資産性」という観点が抜け落ちたり、予算オーバーになったりしがちだという点です。

     

    さらに、舞い上がったところに不動産会社やリノベーション会社の担当者が「一生に一度の買い物ですから」という決まり文句で追撃してきます。そして最後は「自分が仕事を頑張れば大丈夫」という、根拠のない精神論で自分自身を納得させ、高い買い物をしてしまうのです。

     

    一生に一度の大きな買い物だからこそ、住み心地一辺倒でなく、「将来の資産性」という観点もしっかり頭に入れて、バランスをとりながら家探しをしてほしいと思います。

     

     

    加藤 康介
    ライフソレイユ株式会社 取締役

     

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