建設業~暴落で「買いたい」2社は?~
建設業は建設・資材セクターに分類されます。ハウスメーカーとしては、大和ハウス工業と積水ハウスの2強です。
総合建設会社(通称ゼネコン。「総合請負業」を意味するgeneral contractor が由来)では、鹿島建設、清水建設、大成建設、大林組、竹中工務店(非上場)の大手5社が日本を代表する企業で、スーパーゼネコンと呼ばれています。
大和ハウス工業
大和ハウス工業は、建設・資材セクターで時価総額トップ。ハウスメーカーでありながら、準大手ゼネコンのフジタを100%子会社としているなど、事業の多角化を推進しています。
配当性向は35%、配当下限を130円と設定している累進配当銘柄で、株主還元への姿勢は評価できますし、株価が暴落した時には、ポートフォリオへ組み込むことを検討してもよい銘柄の一つでしょう。
ここ数年の配当利回りの推移は3~4%半ば程度となっており、配当利回りが4%を超えてきたら注視していきたいところ。
積水ハウス
積水ハウスは、累積建築戸数250万戸超と、戸建て住宅では長年NO.1を誇っています。
中期的な平均配当性向を40%以上とするとともに、断続的な自社株買いをおこなっています。実質累進配当銘柄で、業績が一時的に振るわなくなった時期であっても、わずかでも増配しようとする経営陣の姿勢は評価でき、長期的に保有したいと思える銘柄の一つです。
ここ数年の配当利回りの推移は3.5~5%弱。大和ハウス工業と同様に、配当利回り4%を確保した上で投資できればまずまずと考えられます。
スーパーゼネコン
スーパーゼネコン5社の内、竹中工務店は非上場企業ですので、投資可能銘柄はそれ以外の4社となります。ここ数年は、震災の復興需要や東京オリンピック関連で需要が旺盛でしたが、それもひと段落した現在の業績は、予断を許さない状況といえるでしょう。
原材料価格の高騰が利益を圧迫する展開も予想され、投資対象としては慎重に検討していく必要があります。
「銘柄分散のために、どうしても投資したい」ということであれば、実質累進配当で財務基盤も相対的に固い大成建設を、株価が暴落して配当利回りが納得できる水準まで上昇した時に投資する、という選択はありでしょう。
ショーボンドホールディングス
ショーボンドホールディングスは、時価総額はそれほど高くはありませんが、安くなったら積極的に検討したい銘柄です。売上高営業利益率20%前後という、非常に高い水準で安定的に推移していて、無借金で14年連続増配中。
優良企業のため、株価はなかなか安くなりませんが、株価暴落時に配当利回りが2%を大きく上回るようであれば、検討に値するでしょう。