マイホームを夢見る都内勤務のサラリーマン。証券会社で課長職に就いている夫の収入は十分、物件価格の2割もの自己資金も用意していましたが、住宅ローンの審査に落ちてしまいました。否認となった理由はどこにあったのでしょうか。株式会社JKASの代表取締役・西上正通氏が解説します。
住宅ローンが非承認になったまさかの理由
太郎さんは真剣に、どうしてこんなことになったのかを知ろうとしました。
そして、銀行の担当者から明らかにされたのは、まさか思ってもいない、信じ難い事実でした。なんと、美晴さんが長い間、太郎さんに内緒でクレジットカード会社のカードローンを利用していたというのです。
問題の本質は「複数回の返済遅延」
今回のケースでは、カードローンそのものが審査落ちの直接の原因になった訳ではありません。カードローンを利用していたとしても、住宅ローンの審査申し込み時点で、融資担当者にその事実を伝え、完済しておくなどの対処をしていればとくに問題はありませんでした。
非承認の理由は、カードローンの返済が複数回遅延してしまっていたことにあります。そのことが決定的な要因でした。
妻は、ちょっとした気持ちで買ってしまった少しの贅沢な買い物がきっかけで、やがて返済不能なほどの大きな借金を抱えるに至っていました。最初は小さかった借金も、やがて利子や遅延料が積み重なり、雪だるま式に膨れ上がっていったのです。
この事例からは、「隠れた借金」が住宅ローンの審査にどれだけ大きな影響を及ぼす可能性があるかを学ぶべきです。
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株式会社JKAS
代表取締役
大阪府堺市出身。大学卒業後不動産会社に就職。それから25年間不動産業界に携わりこの業界の光と闇をたくさん見てきた。中には悪質な不動産業者からの詐欺まがいの営業行為により、幸せになるために購入したはずの不動産が、一転、不幸に転落させる事になるような事例の相談を数多く受ける。
そういった不動産業界の悪質さを肌で感じながら、この業界の変革無くして幸せな家族は増えないことを痛感する。
現在は「株式会社JKAS」代表取締役として、住生活で困っている人向けに支援サービス窓口の運営をしている。顧客ファーストで取り組んでいる各相談窓口は、NHKクローズアップ現代・朝日新聞・ABEMAPrimeに取材されるなど、マスコミからの注目も集めている。
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