フィリピン…第1四半期「住宅価格」10.2%上昇
フィリピン中央銀行(BSP)によると、住宅価格は、2023年第1四半期に10.2%上昇しました。
BSPのデータによれば、2023年1月から3月の住宅不動産価格指数(RREPI:The Residential Real Estate Price Index)は、前四半期の7.7%増加および2022年同期の5.7%の増加よりも大きな10.2%増加となりました。この期間の不動産価格の上昇は、新型コロナウイルスパンデミックのピークである2020年第2四半期の26.6%以来の大きさとなりました。
RREPIは、さまざまな住宅タイプや地域の平均価格変動を追跡しており、中央銀行に不動産市場に関する洞察を提供しています。銀行のリスク管理のために、BSPは不動産市場をウォッチしています。
フィリピンのコリアーズ・インターナショナルによれば、「デュプレックスや一戸建て/タウンハウスなどの水平プロジェクトに強い需要があり、市場はパンデミックから完全に回復しているとし、人々が物件を購入し、投資し始めているとしています。建設資材の高騰も不動産価格を押し上げた要因です。
BSPのデータによれば、1月から3月の間にデュプレックス住宅と一戸建て/タウンハウス住宅の価格がそれぞれ22.1%、17%増加しました。コンドミニアムの価格は第1四半期で1.2%上昇し、一昨年同期の14.5%の成長から大幅に鈍化しています。
RREPIによれば、首都圏(NCR)の住宅価格は前年同期比で+7.3%に減速し、地方圏(AONCR)では+11.4%でした。また、第一四半期における住宅ローンは、前年同期比で16%増加し、NCRとAONCRのローン別では、それぞれ16.5%と15.7%増加しました。この期間におけるローンの内訳としては、一戸建て(47.8%)、それに続いてコンドミニアム(32.8%)およびタウンハウス(18.9%)の順番でした。
フィリピンの新築住宅価格の平均価格は、1月から3月の期間で1平方メートル当たり73,724ペソ。NCRの平均価格は1平方メートル当たり123,053ペソで、AONCRの平均査定価格は1平方メートル当たり51,459ペソでした。
今年は、企業および消費者の楽観的な見通しにより、住宅市場への需要は引き続き強いとされています。経済は持続的なペースで成長しており、海外フィリピン人労働者(OFW)からの安定した送金があります。地元の従業員にとっても良好な企業環境により、給与の増加につながる見通しです。これらの要因が住宅需要を刺激し、特に地方圏(AONCR)で不動産価格を引き続き上昇させるとみられています。