〈知らないと損〉親の介護は平均「5年間・総費用500万円」…仕事と両立するために利用できる「介護休業制度」とは【CFPが解説】

〈知らないと損〉親の介護は平均「5年間・総費用500万円」…仕事と両立するために利用できる「介護休業制度」とは【CFPが解説】

高齢化が進む現代社会では、親の介護を担う現役世代が増えています。心身に大きな負担がかかる介護と両立しながら働き続けるには、介護問題に直面する前に、あらかじめ支援制度やサービスについて知っておくことが重要です。本記事では、日本総合研究所創発戦略センタースペシャリストの小島明子氏による著書『女性と定年』(金融財政事情研究会)より、介護離職を防ぐために利用できる制度について解説します。

介護をすることになったら…どのような働き方を選択する?

仕事と介護の両立という視点で考えた場合、どのように休むか、どのように働くか、という2つの視点で考えておくことが大切です。介護休業はあくまでも準備期間と捉えておく必要があります。

 

もちろん、家族の介護については、育児と違って、いつ直面し、また、いつまで支援が必要なのか見通しが立てづらいこともあります。しかし、家族等の介護に直面した後、介護と両立しながら働き続けるためには、介護の問題に直面する前から、介護に関することを調べておくとよいでしょう。

 

いざ介護に直面すると、慣れない専門用語や制度を調べることに休業期間の時間をほとんど使ってしまうと、職場復帰前に介護離職を考えることになりかねません。そうならないためには、介護の仕組みや、将来介護が必要になる可能性のある家族が住む自治体の介護に関する情報を調べるなど、早目に準備できることには取り組んでおくことが大切です。

 

加えて、勤め先の企業によっては、国よりも手厚い制度を整備しているケースもありますので、勤め先の制度の内容をよく知っておくことも有効です。

 

また、働き方という点では、最近では、テレワークが使いやすくなっている企業も増えてきていますが、テレワークを活用しても成果が出せる働き方を日頃から心掛けることが大切です。介護に直面した際、そこまで環境が整っていない場合は、柔軟な働き方ができるよう職場と調整することが求められます。

 

どうしても、職場と折合いがつかず、介護離職を検討することが想定されるようであれば、フリーランスとして働けるよう準備をしておくことも一案です。最近では、業務委託で仕事をマッチングする会社もありますし、介護を機にフリーランスに転向し、そのような会社をうまく活用している方のケースもあると聞きます。

 

他社への転職、フリーランス等含めて、どのような働き方の選択肢があるのか、日頃から関心を持って調べておくとよいでしょう。

 

 

小島 明子

日本総合研究所創発戦略センター

スペシャリスト

 

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※本連載は、小島明子氏の著書『女性と定年』(金融財政事情研究会)より一部を抜粋・再編集したものです。

女性と定年

女性と定年

小島 明子

金融財政事情研究会

◆女性の「定年」に実践的なヒントを提供。 ◆日本では、今後、定年を迎える女性が増加。 ◆これから定年を迎える女性たちを取り巻く現状をデータにより分析。 ◆明るい定年後を送るため、今から定年を見据えたキャリアを考…

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