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トップダウン経営廃止に至った経緯
トップダウン経営だった頃には、意思決定は社長、実行は社員、という構図で仕事を進めていました。社員さんは、仕事の進捗を逐一、社長に報告し、チェックを入れてもらい、次の指示を受けます。社員さんには、社長の決定に反論する余地はなく、気付けば、ハイしか言えない社風ができ上がっていたと言います。
社員さんは自分で意思決定をしたくても、業務全体が見えていないので、どう決めるのが最適なのかが分かりません。その場で決めれば済むことも、すべて社長に相談が上がります。社長のもとには、すべての報告が上がってくるので、当然、忙しくなります。指示を出すのが遅れ、仕事が滞り、お客様に迷惑をかけることが増えました。
社員さんは、頑張っているのにお客様から怒られ、ヤル気を失っていったそうです。社員さんの成長にも悪影響が出ます。仕事が上手くいかない時には、社員さんは「社長が言ったんだから、社長の責任」と考え、自らを省みなくなっていきました。
自らの意思で行動しない人を動かすためには、「アメとムチの使い分け」が必要になります。同社では、相対評価を取り入れ、社員同士を競わせました。しかし、それが原因で部分最適に陥り、チーム機能は低下する一方でした。
西村社長は、当時を振り返り「孤独だった」と語りました。自分の思うように動いてくれない社員を見て、「ついて来られないなら辞めてもらってもいい」と虚勢を張りましたが、その言葉通り、離職が相次いだそうです。孤独のどん底に落ちた西村社長は、背水の陣の覚悟でトップダウン廃止宣言を行ったのです。
株式会社ザカモアが行った「愉しい会社」になるための改革
同社は自律型組織への移行として、環境を変えることから着手しました。人の思考や行動は、環境によって決まるからです。具体的には3つの取り組みを行いました。
1.役職廃止
部長、課長といった役職はすべて廃止しました。上下関係を一切つくりたくないという、西村社長の決意の表れです。当時、役職についていた方は抵抗があったそうですが、西村社長の丁寧な説明により、納得してもらえたと言います。
2.相対評価の廃止
相対評価は部分最適の最たる原因です。相対評価が廃止されたとなれば、全員が持てる力を発揮できるチームワークをつくる以外に道はありません。
3.イングリッシュネームの導入
イングリッシュネームで呼び合う効果はすぐに表れたと言います。社長を含むメンバー全員がフラットな関係になり、自由に発言できる雰囲気が醸成されました。
環境を変えたタイミングで、西村社長は、社員との対話を始めました。西村社長+5人というスタイルで、繰り返し行いました。「人生の目的は何か?」というテーマに基づき、自分のありたい姿を語り合う、「親友プロセス」を行いました。しかし、最初の頃は、なかなか社員さんが積極的に語ってくれず、じれったい思いをしたそうです。
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