社長や上司だけがつくった「経営計画」は逆効果…。「社員も経営計画づくりに参画すべき」と言えるワケ

社長や上司だけがつくった「経営計画」は逆効果…。「社員も経営計画づくりに参画すべき」と言えるワケ
(※写真はイメージです/PIXTA)

変化が早い現代、練りに練って立案した経営計画でも、何度も修正していくことが必須となります。しかし、その修正が適切なものでなければ、実施する側の現場は疲弊してしまいます。適切な経営修正を行うためのポイントは「社員が経営計画づくりに参画すること」だと、経営者の米澤晋也氏は述べます。本記事では、同氏の著書『賃金が上がる! 指示ゼロ経営』(内外出版社)より、一部抜粋・編集してお届けします。

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ポイントは「シンプルに」

これから解説する、社員が経営計画づくりに参画する方法は、非常に原則的なものです。自社独自の経営計画づくりを行っている場合でも応用ができると思います。

 

経営計画は、「何を」「何に」「どの様に」変えるか? というシンプルな思考でつくります(図表2)。

 

「何を」=現状、スタート地点

「何に」=理想、ゴール地点

「どの様に」=ゴールに到達するためのアイデア

 

[図表2]PDSに基づいた経営計画

 

シンプルでありながら、非常に汎用性の高い計画立案の思考法です。新聞配達の現場で、クレームが多いという問題があったとします。この問題に対し、次のような計画を立てることができます。

 

【何を】
1ヵ月あたり10件のクレームが発生している。その内訳は、配り忘れが2件、銘柄違いが7件、雨濡れが1件。

 

【何に】
1ヵ月あたり3件に減らす。配り忘れと雨濡れを0件、配り間違いを3件に減らす。

 

【どの様に】
アイデア①  ポストに入れる前に、必ず顧客台帳を確認してから入れる。

アイデア②  天気に関係なく、新聞をポストに完全に入れる。

アイデア③  ポストに完全に入れると、顧客が、新聞が入っていないと勘違いするので、事前の集金時に、完全に入れることを伝える。

 

計画立案の会議では、話し合いの内容を、「何を」「何に」「どの様に」の3つのうちの、どれかに絞ることが重要です。

 

ある人は現状の問題点(何を)を、別の人はアイデア(どの様に)を、また別の人は、理想(何に)を語っているということが起きると、会議は混乱します。付箋などを使わずに口頭だけで話し合いを行うことも混乱を招きます。一体、今、何について話し合っているかが分からなくなり、イライラが募り、口論になるかもしれません。話し合いのポイントを定め、付箋に書いてから話し合うようにしましょう。

 

 

米澤 晋也

株式会社Tao and Knowledge代表

株式会社たくらみ屋代表

一般社団法人夢新聞協会理事長

 

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賃金が上がる! 指示ゼロ経営

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米澤晋也

内外出版社

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