毎月の返済額が少ないとなかなか返し終わらない
カードローンでは、借入総額によっても異なりますが、月々の返済額を1,000~5,000円など、少額に設定することが可能です。毎月の返済額が少なければ、生活を圧迫しづらいメリットはあります。
しかし、多額の借入れを行ったにもかかわらず、返済額を少なく抑えてしまうと、元本がなかなか減らず、延々と利息を払い続ける危険性が高まるのです。こうなると、いつまでたっても返済が終わらなくなってしまいます。
たとえば、20万円の借入れをして毎月6,000円だけ返済する場合、完済するのに早くても4年近くはかかるでしょう。年利15.0~18.0%で借入れた場合、最終的に支払う総額は26万~28万円ほどとなり、利息の額も大きくなることがわかります。
これが30万円、40万円と借入額が増えれば、それとともに利息もさらに高くなります。借り入れが30万円を超えたあたりから、月々の最低返済額は1万円以上となるケースが多いですが、30万円を借りて毎月1万円ずつ返済したとしても、完済するのに3年近くかかります。
返済期間が長引くことによる精神的、経済的負担が大きくなってしまう点には、充分注意が必要です。
気がつけば多重債務を抱える危険性も
長期間、高い利息での返済が続くと、急な出費があったときに収入から支払うことができず、またローンに手を出す、という悪循環ができてしまいます。気がつけば借入金額が上限枠に達してしまい、他のローンにも手を出してしまうケースもあるでしょう。
借金を返すための借入れまで始めてしまうと多重債務となり、返済や利息の金額も何重にも膨れ上がります。文字どおり借金で首が回らなくなってしまいます。
返済期日を迎えても、お金の工面ができずに延滞や滞納となれば、各業者から催促や督促の連絡を受けてしまい、追い詰められていくことになるでしょう。
精神的な負担も大きくなりやすい
上記のような多重債務や滞納を起こしてしまった場合、経済的な負担はもちろん、精神的な負担も相当大きいものです。
「職場にバレたらどうしよう」「実家に督促状が届いているかもしれない」「家族に迷惑をかけてしまうかもしれない」といった不安で、生活もままならない日々を過ごす可能性も高まります。
恥ずかしさや不安、恐怖感などから誰にも相談できずに1人で悩みを抱えてしまうと落ち込んだり、よい解決策を思いつかないような精神状態になってしまったりするリスクもあります。「絶対に自分で解決しないといけない」とは思わないようにしましょう。
カードローンを利用する際の注意点
上記のような危険性があることを踏まえたうえで、カードローンを利用する際には、以下の点に注意しましょう。
気軽に利用しない
簡単に借りられる気軽さが便利なカードローンですが、気が大きくなっての衝動買いや日々の無駄遣いの支払いにあてる目的での利用は避けましょう。
借金が増えていくきっかけになるだけでなく、お金を使って一度上げた生活ランクを落とすのは大きな我慢や努力が必要となるからです。
カードローンを利用する際は「本当に必要か」「返済可能か」「経済的に返済がきつくならないか」などを事前にチェックする必要があります。
できるだけ早く返済する
カードローンを利用した際は返済を長引かせず、できるだけ早く返済することも大切です。
月々の返済額が少なければ毎月の負担は軽くなりますが、結果的に支払う利息は高額となり、家計を圧迫するようになってしまいます。多少苦しくても月の返済額を上げて、最短コースで返済できるように心がけましょう。
返済を延滞しない
延滞にも注意が必要です。
数ヵ月支払いを延滞すると、信用情報に事故情報として記録が残り、契約している業者はもちろん、他の金融機関でも事故情報が共有されてしまいます。事故情報が共有されている間は「お金を貸しても、うちも延滞されるのでは」と思われてしまうため、他のローンが組みにくくなるデメリットがあります。
複数のカードローンを利用しない
もっとも危険性が高いのは、複数のカードローンを利用する多重債務に陥るケースです。
複数のカードローンを利用することで、毎月の返済額や支払う利息が大きくなり、生活を圧迫してしまいます。
「どこでいくら借りていたか」「昨日が返済期日だったのに忘れてしまった」など、返済の管理をするのも複雑で難しくなり、延滞の危険性も高まります。複数のカードローン利用は、くれぐれも避けるようにしましょう。