非課税枠をフル活用できる、満額拠出がおすすめ
投資初心者
つみたてNISAやiDeCoを上限額いっぱいまで使うと、どれくらいの恩恵が受けられるのですか?
横山FP
両方の制度をフルで活用した場合、勤め先に企業年金がない会社員であれば毎月の積立額は5万6333円。この金額をつみたてNISAの非課税期間である20年間、年利3%で積み立てたとすると、最終的な積立金額は1849万4236円になる。ちなみに、運用益は約497万円だよ。
投資初心者
税金面ではどれくらいメリットがあるんですか?
横山FP
まず、両制度とも運用益にかかる税金が非課税になるから、同じ条件の場合で約101万円、本来払うべき税金が手元に残るよ。
次に、iDeCoの掛金控除の効果。所得にかかる税金は収入によって変わるけれど、例えば単身者の場合、年収700万円だと所得税が年間5万5200円、住民税が年間2万7600円軽減される。20年間の軽減額の合計と運用益の非課税分も合わせると、全体の節税額は約266万円になるね。
投資初心者
実際に金額を言われると効果の大きさがわかりますね……。
横山FP
でしょ?だからつみたてNISAやiDeCoはなるべく満額まで拠出したほうがいいといえるんだ。
<注釈>
・「所得税」とは……給料や自分で商売をして稼いだお金などにかかる税金。なお、所得税は所得が多くなるほど税率が高くなる「累進課税制度」を採用しており、4000万円以上の課税所得にかかる税率は45%となる。
・「控除」とは……ある金額から一定金額を差し引くこと。とくに所得税の計算においては収入全体から課税対象とならない金額を差し引く所得控除、税額自体を差し引く税額控除といった種類がある。
家族それぞれで口座を積み立てるべき理由
投資初心者
管理の手間を考えると、投資用の口座は家族でまとめてしまったほうがいいのでしょうか?
横山FP
それも考え方のひとつだけど、つみたてNISAやiDeCoに関しては夫婦それぞれの口座で積み立てるのが無難かな。両制度とも年間の投資枠上限が決まっているけれど、夫婦で開設すれば非課税で投資できる枠も倍になるよね。
例えば、つみたてNISAなら年間80万円まで投資できるわけだ。
投資初心者
iDeCoには掛金が全額所得控除されるメリットもありましたよね?
横山FP
所得控除もそれぞれに適用されるから、共働きなら2人とも所得税や住民税の負担が減らせる。家計全体で見たら、節約効果はとても大きいといえるよ。
つみたてNISAもiDeCoも、その年に使わなかった非課税枠は繰り越されないから、なるべく使ったほうがいいよね。
投資初心者
投資先は一緒にしたほうがいいのですか?
横山FP
夫婦で同じ商品に投資をしてもいいし、よりリスクに慎重になるなら分けてもいいかもね。大切なのはお金について、家族でしっかり話し合うこと。今どれくらい貯金できていて、いくら運用に回せるのか。夫婦間でお金の流れを透明にすることが資産形成を成功させる秘訣だよ。
<注釈>
・「投資信託」とは……投資家から集めたお金をひとつの資産としてまとめ、運用会社が運用を代行する金融商品のこと。運用をプロに任せられるうえ、複数の株式や債券などに分散投資できるためリスク抑制効果も期待できる。
・「インデックス型」とは……投資信託の運用タイプのひとつ。日経平均やS&P500といった株価指数など、特定のベンチマークに連動した値動きを目指す投資信託のこと。投資信託のなかでも比較的低リスクな部類といえる。
横山 光昭
株式会社マイエフピー代表取締役
家計再生コンサルタント
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