「フリーランスの年金不安」の特効薬…“年最大81万6,000円”が「全額所得控除」になり効率よくお金を増やせる方法【シミュレーションあり】

「フリーランスの年金不安」の特効薬…“年最大81万6,000円”が「全額所得控除」になり効率よくお金を増やせる方法【シミュレーションあり】
(※画像はイメージです/PIXTA)

厚生年金がない個人事業主・フリーランスの方にとっては、老後資金をいかに効率よく準備するかは切実な問題です。「iDeCo(確定拠出年金)」や「NISA」はありますが、それ以前に自営業・フリーランスのみを対象とした制度として「国民年金基金」があります。本記事でシミュレーションを交えながら解説します。

国民年金基金とは

国民年金基金は、個人事業主のための、税制優遇が与えられている「私的年金」の制度です。

 

日本の公的年金制度はよく「2階建て」の制度といわれます。

 

しかし、サラリーマン(会社員・公務員等)には1階部分の「基礎年金」に加え「2階部分」の「厚生年金」があるのに、個人事業主にはそれがありません。

 

そこで、この格差是正のため、個人事業主向けの「2階部分」に相当するものとして1991年に始まったのが、国民年金基金の制度です。

 

国民年金基金には、「全国国民年金基金」と「職能型国民年金基金」の2種類がありますが、違いは以下の通りですが、事業内容はまったく同じです。

 

【全国国民年金基金】

・38の支部がある

・住所地・業種を問わず加入できる

 

【職能型国民年金基金】

・「歯科医師」「司法書士」「日本弁護士」がある

・各基金ごとに定められた事業・業務に従事する人が加入できる

国民年金基金の加入資格

加入資格があるのは、20歳~59歳の「国民年金の第1号被保険者」(自営業、フリーランス等)です。

 

また、以下の「国民年金の任意加入者」も加入できます。

 

・60歳~64歳で国民年金に任意加入している

・海外居住者国民年金に任意加入している

 

ただし、国民年金の第1号被保険者であっても、以下の人は加入できません。

 

・国民年金の保険料が免除されている(産前産後期間の免除等は除く)

・農業者年金の被保険者

国民年金基金の節税メリット(掛金支払時・年金受給時)

国民年金基金に加入すると、以下のように、税制上二つのメリットを受けられます。

 

【国民年金基金の2つの税制メリット】

・掛金支払時:家族の分まで全額所得控除になる(社会保険料控除)

・年金受取時:「公的年金等控除」を受けられる

 

◆掛金支払時のメリット|家族の分まで全額所得控除になる(社会保険料控除)

掛金は「iDeCoと合算して月68,000円」まで設定でき、全額について所得控除を受けることができます(社会保険料控除)。なお、iDeCoの掛金も全額所得控除扱いなのは同じですが、こちらは「小規模企業共済等掛金控除」です。

 

「社会保険料控除」の特徴は、本人だけでなく、生計を同じくする配偶者等の親族の分についても控除を受けられることです。

 

これによって、年金を受け取る時点まで「課税の先送り」ができます。ただし、単なる先送りではなく、次に述べるように、受取時にも税制優遇を受けられます。

次ページ年金受取時のメリット|「公的年金等控除」を受けられる

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