どれだけの負担軽減になるか?「4万5,000円の負担軽減」の意味
では、このことによって、どれだけの負担軽減になるでしょうか。
電気料金もガス料金も値上がりしているので、なかなか効果が実感しづらいかもしれません。
政府は、この負担軽減策の結果として、「標準世帯」において、2023年1月~9月の間に電気代が1ヵ月あたり2,800円、都市ガス代が1ヵ月あたり900円の負担軽減になると説明しています。
ここでいう「標準世帯」は、電気、都市ガスの1ヵ月あたりの使用量がそれぞれ以下である世帯をさします。
【「標準世帯」の電気・都市ガスの使用量】
・電気:月400kW/h
・都市ガス:月30㎥
政府は、前述したように、「標準世帯」において、2023年1月~9月の間に電気代が1ヵ月あたり2,800円、都市ガス代が1ヵ月あたり900円と説明しています。
これで、合計3万3,300円です。
このほかに、ガソリンや灯油については、2022年1月27日から「燃料油価格激変緩和補助金」が実施されています。これは、全国平均ガソリン価格が1ℓ170円以上になった場合、1ℓあたり5円を上限として、燃料油元売りである石油精製業者、石油輸入業者に補助金を支給するものです。
これと、今回の負担軽減策とを合わせて、結果として総額4万5,000円の負担軽減になるという意味です。
つまり、マイカーを持たない「標準世帯」は、4万5,000ではなく3万3,300円の負担軽減にとどまるということになります。
また、世帯の人数、料金プランの内容、電気・ガスの使用量、オール電化かどうか、ガスが都市ガスではなくプロパンガスか、等の個別の事情によっても、左右されます。
プロパンガスは対象外
なお、ガスには「都市ガス」と「プロパンガス」がありますが、プロパンガスは今回の負担軽減策の対象外となっています。
その理由として、以下の3つが挙げられています。
・プロパンガスは原料価格が都市ガスほど高騰していない
・プロパンガス事業者が多すぎて実効性確保が難しい
・プロパンガス事業者に対しては別途、補助金の措置がある