現地ビジネスマンはラフなスタイルが基本!?
Q.ビジネスの場面では、どのような服装が望ましいですか?
A.日本のクールビズをイメージした服装がいいでしょう。ただし、ハノイは、時期によっては冬物のジャケットなどが必要になります。
ベトナムにおけるビジネスシーンの服装は、日本のクールビズをイメージしたもので十分です。相手がベトナム企業であれば特にそれが当てはまります。ベトナムにおいては、基本的にそれほど服装に気を遣う必要はないといえるでしょう。
ベトナム人によっては、ポロシャツにチノパン、デニムのジーンズといった軽装で来るかもしれませんし、さらにラフな私服にサンダルの格好で迎えられる可能性も十分あります。
もしそのような場面で、こちらがスーツにネクタイのきちんとした格好で臨むと、かえって浮いてしまいます。その場合は、「暑いから脱いでいいですか?」と断った上で、さりげなくジャケットを脱ぐなりして、相手に合わせましょう。
しかし、中には相手が誰であろうとジャケットにネクタイは着用すべきと考える人もいるかもしれません。そんな人と会う場合は、事前準備も必要です。例えばホーチミンはサバナ気候に属する常夏の都市。日中は日差しが強いので、ジャケットにネクタイで町を歩くと、かなり体力を消耗します。
汗をかきながら顧客と商談するのはためらわれますし、ベトナム企業であれば、会議室に冷房がなく、扇風機だけの場合も大いにあります。ハンカチは複数枚持っていくことを忘れずに。また、ベタついた顔をぬぐうウェットティッシュも多めにかばんに入れておきましょう。
商談相手が日本人の場合は、最初は相手の考え方をうかがうために、日本同様のジャケットにネクタイで臨むのがいいでしょう。もし相手が同じような格好であれば良しとし、ポロシャツに短パンといったラフな服装で来たら、次回からこちらもそうすればいいだけの話です。
ベトナムの暮らしが長い日本人は、服装にとらわれない傾向にあります。服装に対する考え方は人それぞれで、会社のポリシーや上司の意向、各自のスタイルによって異なりますので、こういう場合はこれがいいと決めつけることはできません。ただし、ベトナムのビジネスシーンでは、軽装で済む場合が多いと覚えておくとよいでしょう。
高級レストランの「ドレスコード」に注意する
ベトナムで働いていると、さまざま記念式典やパーティーに招待されることがあります。企業が開く何かしらの祝賀会やオープニング式典などに招待された場合は、ジャケットとネクタイで出席するのがいいでしょう。パンツはチノパンやスラックスでも構いませんが、ジャケットを着ることを想定すると、チノパンは上下アンバランスになってしまうこともありますので、生地や色合いに注意して選んでください。
ベトナム人参加者の中には、ワイシャツにズボンで足元はサンダルという人も珍しくありません。しかし、大手企業の式典の場合は、役人や警察も参加し、テレビ局がカメラを回しているといったシチュエーションもしばしばありますので、日本人は革靴か、最低でもスポーツシューズが無難です。
高級レストランではドレスコードが設定されていることもあります。たいていは素足とサンダルが禁止です。短パンまで禁止の店は少ないですが、たまにありますので、格式の高いレストランで顧客を接待する場合などは、事前に店のドレスコードを調べておくといいでしょう。
ホーチミンは雨期でも暑い日が続くので、1年を通して服装を変える必要はありません。しかし、北部は季節によって気温差があるので、事前に現地の気温を調べておきましょう。ハノイでは11〜3月くらいまでは肌寒い日が続き、半袖では風邪をひいてしまいます。長袖にセーター、その上にジャケットを着る日本の秋冬の格好で臨みましょう。
また、オフィスで仕事をするときのためにカーディガンなど羽織る物を1枚持っていくのもお勧めです。遠方の工業団地や農村地帯へ赴く場合は、ジャンパーやダウンジャケットも用意しておくといいでしょう。また、近い場所へはバイクで行くこともありますので、その際も厚手のアウターや手袋が必要です。
女性の服装は俗にいうオフィスカジュアルで問題ありません。営業職であれば、上はブラウスもしくはシャツ。商談相手によってジャケットを着る可能性があるなら、シャツは白が無難です。下はパンツ、スカートいずれも可ですが、バイクに乗る機会があるなら、パンツスーツが無難です。
事務職なら、日本のオフィスカジュアルよりも、さらにラフな格好でもいいでしょう。上はブラウスで下はジーンズ、スカート、クロップドパンツなどで調整するといいでしょう。ボトムスさえしっかりしていれば、トップスをカジュアルなTシャツに替えても何ら問題はありません。ただし、バイクに乗ることもあるので、ミニスカートは避けましょう。