IT導入補助金(通常枠)とは
IT導入補助金(通常枠)は、ITツールを導入する中小企業・小規模事業者を対象とする補助金です。自社の課題やニーズに合致したITツールを導入する際にかかる経費の一部を補助してもらえるものです。
なお、IT導入補助金には「通常枠」以外に、「セキュリティ対策推進枠」「デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)」があります。
通常枠には「A類型」と「B類型」があり、あらゆる業種・業務を広く対象としています。また、申請もオンラインで簡単に行えます。
「大盤振る舞い」ともいえる補助金ですが、このような利用しやすい制度設計になっている背景には、「2025年の壁」とよばれる問題があります。
すなわち、日本においては、多くの企業で、1990年代後期からのIT化の段階において、システムを極度に自社にカスタマイズしてきたという特徴があります。それらのシステムは「レガシーシステム」とよばれ、軒並み老朽化し、維持管理にムダなコストがかかることで、2025年~2030年の間に、年間約12兆円の経済損失が発生するという試算がなされているのです。
対象となる中小企業・小規模事業者
IT導入補助金「通常枠」は多くの業種の中小企業・小規模事業者(個人事業主)を対象としています(【図表1】~【図表3】参照)。