令和の新入社員はこまめな「いいね」を求めている
2.「背中を見て学べ」は「無関心」と捉えられる
実は、昭和の管理職と、令和の新入社員の「世代間ギャップ」は、想像以上にあります。
よくある例として、管理職が新入社員に対し「仕事は見て覚えるもの、背中を見て学べ」などと指導すると、新入社員にとっては「無関心」に感じられ、上司が期待する仕事へのパワーが生まれなくなってしまいます。
また、新入社員はSNS上で自己表現をすることが当たり前。「いいね」をもらうことで承認欲求が満たされる世代です。いい行動に対してプラスのフィードバックがないと、不安を感じてしまいます。SNSでは「いいね」をもらっていたのに、仕事での「いいね」はいつ誰がしてくれるのかと頭に「?」を浮かばせながら仕事している人もいるかもしれません。
いつの時代も承認欲求はあるのは当然ですが、最近はより一層細かな「いいね」をあげていくことが大切です。
3.従来の「成長意識の強要」は避ける
価値観が多様化しているいま、「なににモチベーションを感じるか」も多様化しているといえます。
たとえば、ひと昔前までは「出世していい給料を得ること」をモチベーションにしている人がほとんどでした。しかし、最近の新入社員は「責任のある仕事をしたくない」、「給料は普通でいい」と考える人が多い傾向にあり、社会貢献やワークライフバランスを重視する傾向にあります。給料を上げることより、定時で帰ることをモチベーションにしている人も一定数いるのです。
以前は、会社の文化に染まることを求められ、それに応えてきましたが、近年の新入社員は「自分らしさを大切にすること」を求める世代であることを理解し、個人の目指す方向に合わせた指導を行うと、能力を発揮させやすいでしょう。
最後に、とっておきのポイントをお伝えします。本当に1番避けたほうがいいコミュニケーションは、「昔の武勇伝を語ること」です。かつての栄光を語るのではなく、いまの仕事ぶりと人間力で新入社員を育成しましょう。
越智 恵
株式会社ホスピタリティ&グローイング・ジャパン
人材開発部 コンサルタントマネージャー
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