2023年3月、第116回歯科医師国家試験の合格発表があった。医師国家試験と同様、コロナ禍3年目の国家試験が実施された。出願者3669人、受験者数3197人、合格者数2006人、合格率は63.5%だった。合格率が最も高かったのは東京歯科大学の92.7%。東京歯科大学は慶應義塾大学との合併を発表したが、コロナ禍によって合併延期となる一方で、東京医科歯科大学と東京工業大学との統合も発表された。

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東京医科歯科大と東工大が進める「医工連携」

東京歯科大学はコロナ禍の2020年11月、慶應義塾大学との合併協議を始めると発表し、「勝ち組」統合と話題になった。実現すれば医学部、看護医学部、薬学部がある慶應義塾大学に東京歯科大学歯学部統合し、医療系4学部を持つ私立の総合大学が誕生する見込みだったが、学校法人の統合に向けた協議のスケジュールを見直すと発表した。

 

同じコロナ禍の2022年、2024年度までに国立大学の東京医科歯科大学と東京工業大学は、統合することを発表した。新大学の名称を「東京科学大学」とする方針。世界水準の研究活動が期待される「指定国立大学」同士の統合は史上初。互いに強みを持つ医療や工学など異分野融合の先端研究を展開し、政府が年数百億円を支援する「国際卓越研究大学」の認定獲得を目指す。

 

国立大学が統合し、新たな名称となるのは、2003年に東京商船大学と東京水産大学が統合して誕生した東京海洋大以来となる。

 

東京医科歯科大学と東京工業大学の統合は、現在の先端医療の研究や新たな医療機器の開発には、医学と工学が連携して推し進める「医工連携」が欠かせない。少子化で今後、学生の確保がより困難になることが予想される中、両大学が統合することは自然なことなのかもしれない。

 

東京工業大学と東京医科歯科大学の統合が実現した場合、日本の「医工連携」に与えるインパクトは決して小さいものではないはずだ。

 

GGO編集部

 

 

 

 

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