(※写真はイメージです/PIXTA)

今月、シリコンバレー銀行やクレディ・スイスなど、欧米で大手銀行の経営破綻や経営不安が相次ぎました。米国・スイス両国政府の異例の対応によって金融市場には一定の安心感をもたらしましたが、日本に影響はないのでしょうか。鎌倉投信の代表取締役社長である鎌田恭幸氏が、この「金融不安」に対する日本への影響と投資家が持つべき心構えについて解説します。

不安定な金融市場…投資家が持つべき「心構え」

翻って、こうした目に見えないリスクが潜むなかで、私たちは、どのような心構えで資産形成に取り組めばよいのでしょうか。

 

以前も述べたことになりますが、突き詰めれば、答えは2つでしょう。それは、

 

1.感情を排除し、シンプルな投資を続けること
2.自分なりのぶれない投資観(投資軸)を持つこと

 

です。

 

1.感情を排除し、シンプルな投資を続ける

「理性は友、感情は敵、シンプルさは成功の要」です。そのためには逆に、“欲”から距離を置き、やらないことを決めることも大切です。

 

たとえば、

 

・不安を感じて売る、ちょっと儲かったからといって売る、逆に上昇相場で焦って買う

・なんとなく儲かりそうといったあいまいな理由で投資する

・金融機関のおすすめ商品を買う

・自分では理解できない複雑な金融商品を買う

・予測・市場タイミングに賭ける

・いろいろな金融商品を頻繁に乗り換える

 

などです。

 

2.自分なりのぶれない投資観(投資軸)を持つ

とても難しいことですが、ヒントとなるのは、株価のような日々の値動きや価格ではなく、「実体としての価値」に着目して投資することが重要です。

 

いまは、先行きを見通しにくい不確実性の高い時代です。こうした時代だからこそ、周囲に流されることのない自分なりの軸をもつことがなによりも大事になってきたと感じます。

 

このことは投資だけではなく、仕事においても、生き方においても通じることなのかもしれません。

 

 

鎌田 恭幸

鎌倉投信株式会社

代表取締役社長

 

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