初回の講義で「医学部には入れるのは半分もいないぞ!」…大手予備校の教育スタイルでは「厳しすぎる」子も。合否を分ける「大手予備校か、医学部専門予備校か」の選択

初回の講義で「医学部には入れるのは半分もいないぞ!」…大手予備校の教育スタイルでは「厳しすぎる」子も。合否を分ける「大手予備校か、医学部専門予備校か」の選択
(※写真はイメージです/PIXTA)

大手予備校の医学部進学コースへ行くべきか、それとも医学部専門予備校へ行くべきか…。医学部受験の合格を左右する「予備校選び」について、医学部受験専門予備校メディカ代表・亀井孝祥氏が解説します。

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    「医学部専門予備校」に向いている受験生とは?

    しかし、講師が膨大な数の受験生をサポートするには限界があります。「受験生たちを確実に志望校に合格させる」ことへのアプローチが、「勉強のみ」に特化するのは当然ともいえますし、その接点のみに絞った方が、言い方は悪いですが正直ラクでもあります。 

     

    また生徒と面談を行う教務社員が文系出身者である場合も多く、実は理系(特に医学部受験)についてよくわかっていないことがあります。そのため、どうしても模試の成績データをもとに「これならいける」「この数字では無理」と一律に判断を下すことになるため、評価コメントがシビアになりがちなのです。 

     

    教務社員が模試の答案用紙まで見てアドバイスをすることもほとんどありませんから、問題集でよく目にするクセのない標準問題が羅列された大手の記述模試でかなり高い偏差値を叩き出していても、本番で「全落ち」することは珍しくありません。

     

    予備校の方向性として、成績上位層の生徒を中心に安定して合格させていくことに関心が高いため、自分で這い上がる覚悟があり、常に厳しい競争を意識する環境に身を置きたい人には向いています。自己管理がしっかりしており、自分で自分を奮い立たせることができる受験生なら、有意義な場であることは間違いありません。

     

    逆に、「大手の模試の成績は良いが、本番で結果がでない」生徒や、「それなりの進学校ではあるが高校時代は高校時代は成績トップ集団ではなかった」生徒が、「指導によって偏差値を上げ、逆転合格を勝ち取る」ことを希望しているのなら、大手予備校は、無理ではありませんが少し厳しい環境であるといえるでしょう。 

     

    特にコロナ禍で過ごした受験勉強の中、不合格の繰り返しで自信をなくしてしまった受験生にとっては、留意したいポイントです。 

     

    一方、医学部受験に特化した予備校は、少人数クラスで1人ひとりに目が届きやすく、勉強を丁寧に見る傾向が強いため、受験に失敗をして自信をなくし、「勉強方法や計画の立て方がわからなくなった人」「模試では良いが本番に弱く、自分の弱点を修正しきれていない人」に向いている環境といえます。大手予備校のようなインプット中心の学習に対し、特にインプットとアウトプットを頻繁に繰り返してくれるカリキュラムがあるところでは、否が応でも自分の弱点が明らかになるため、修正すべき課題が自身の中で明確になります。

     

    もちろん専門予備校の講師陣も、学歴も経歴も立派であり、医学部受験に向けての高い指導力をもっています。個々のレベルが高いことは専門予備校の講師についても同じです。また生徒と講師との距離が近いため、勉強の進捗を気にしてもらえたり、分からない箇所を親身に教えてもらえたりすることも、もちろん期待できます。

     

    大学ごとの入試傾向をよく分析していて、全国のオープンキャンパスにまで足繁く情報収集に出かけるような熱心な担当者も多いです。また、1人ひとりに目が行き届いていることから、大手予備校では本人に任されがちな、手厚い体調管理・メンタルケアも受けられます。

     

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    本記事は、医学部受験サクセスガイド『集中メディカ』ホームページのコラムを抜粋、一部改変したものです。

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