再生可能エネルギーの現状
化石燃料を用いた発電は、大きな問題を抱えています。それはCO2排出量の増加。CO2の増加は、気候変動など地球規模で悪影響をもたらしています。そこで先進国を中心に取り組んでいるのが、再生可能エネルギーの開発。
太陽、水力、風力、地熱など再生可能エネルギーを用いた発電はCO2をほとんど排出しないという特徴があります。
その一方で、自然に頼った発電方法であるため大量かつ安定的に確保することが難しいという課題を抱えています。地熱発電は比較的安定していると言われているものの、発電施設建設のために広大な土地が必要なため、立地を確保するのが難しいという問題があります。
また、太陽光発電や風力発電などは天候や時間帯によって発電できる量が大きく変動します。そのため、使い切れない分の電気を効率的に貯めておく仕組みが必要となりますが、電気を大量に貯めることはまだ技術的に難しく、原子力発電や火力発電などと組み合わせてきめ細かく発電量を調節する仕組みが求められています。
加えて、再生可能エネルギーの発電コストは割高であり、開発費を誰がどのように負担するか、という問題も解決しなければなりません。
他国にエネルギーを依存する危険性とは?
日本をはじめ、海外に資源供給を依存している国は数多くあります。海外に資源を依存することは、どんな危険性をはらんでいるのでしょうか。
◆戦争時の保障がない
ウクライナ侵攻を受けて各国はロシアに対して経済制裁を実施しました。世界屈指の資源大国であるロシアから原油やガスを輸入することができなくなったことで、エネルギー供給を他国に依存している国々では問題が深刻化。日本はもちろん、ヨーロッパなど各国に影響が出ています。
原油などの化石燃料の埋蔵量は地域によって大きく偏りがあります。資源生産国には中東やロシアなど、政情が不安定な国も多く、いつ戦争が起きて資源供給が滞るか予測がつかないため、これら資源生産国との関係性が重要になります。